この超絶美乳を愛でなさい

男たちの要求に応えて、わたしはブラをずらし、薄くピンクに色づいた輪っかをほんの少しだけ露出させ、シャッターを切った。

ブラを全部たくし上げると、今度はうしろを向いてミラーにお尻を突き出し、パンツをチラッと見えるようにしながら、少しだけ上体を鏡に向ける。

脇から胸の丸みがのぞいて見える。

からだからはみ出したこの横乳が、そそるらしい。

どう撮れば自分のからだが綺麗に見えるかは、ふだんやってるコスプレを通して、もう熟知してるから、ポージングも完璧だ。


少し脱いでは写真を撮り、掲示板に投下。

飢えたケダモノが獲物に群がるように、レスが伸びていく。


『舐めたい!』

『B地区全露出お願い!!!』

『南半球出して~~!!!』

『パンツも!!』

『生尻みせて~』

『パンツ脱いで』

『おヘア見たい』


ケダモノどもの要求はどんどんエスカレートしていく。


まったく、、、

こんなので喜ぶなんて、男って単純でバカ。

ウケるわぁ~。


 あざ笑いつつも、モニタ越しにたくさんの男の喰いつくような視線を感じて、わたしも興奮を抑えられなくなり、ついサービスし過ぎちゃって、思わず大胆なポーズもとってしまう。

こういう自撮り系板にアップする場合、最初にある程度撮り溜めしてる方が手間がかからないんだけど、それじゃおもしろくない。

その場のノリでライブで撮っていく方が、臨場感あるし、相手の欲望と自分の興奮がシンクロしてきて、いいのよね。


『ふふん。すげぇ超絶美乳揺らしやがって、この淫乱女神サマめ。

こんなとこで底辺相手に欲望不満ぶちまけてるとか、どうせリアルじゃオレ様なんぞの手が届かない、清楚系お嬢様なんだろ。

悔しかったらオレ様ご自慢のポークビッツを咥え込んで、膝立ち乳揺れポーズ見せてみろよ』


こいつ、、、

おもしろい煽り方してくるじゃん。

ちょっとSっ気ある言葉責めに、あたしは弱いのだ。


お望みどおり、ベッドの抱き枕にまたがって膝立ちになったあたしは、思いっきり背中をのけぞらせ、片腕で胸を隠し、もう片方の腕をベッドすれすれまで下げてiPhoneをこちらに向ける。

モロに騎乗位の男目線。

くびれた腰と細いウエストのメリハリが美しくもエロい。

抑えた腕の上下から胸が溢れて、逆に膨らみが強調されてる。

これは抜ける眺めだわ。


「うまいよ。ポークビッツ」

『おお! ヨダレを垂らしながら咥え込むとは、そんなにオレ様のポークビッツがうまいのか。

このメスポークビッチな女神様め』


騎乗位画像を何枚かアップし、少しずつ露出度を上げてきた頃合いを見て、例のS男が書き込んできた。


『そろそろオレ様のモノをその巨乳に挟んでみろ』

『三こすり半で昇天して天に召されるオレ様を見届けろ』


そうだ!


閃いたあたしは、キッチンの冷蔵庫からウインナーとヨーグルトを持ってくる。

iPhoneを自撮り棒につけて、ベッドの上の方に固定してタイマーモードにすると、まずはウインナーを胸の谷間に挟み、両手で胸を寄せて、半開きになった唇が映るアングルにからだを向け、シャッターを切った。

ウインナーを揉むように、胸を上下させていく。もう乳首まで見えちゃってるけど、おかまいなしに連続で撮影。

そうしてるうちに気持ちも乗っちゃって、胸だけのつもりが、つい、下半身にも指が伸びてしまう。


『うぉぉぉぉx。リアルポークビッツゥゥゥゥゥゥ。逝く逝く』

『俺も1919191919}

『子種汁いっぱい受け止めてくれ〜〜〜〜〜』


掲示板の向こうも盛り上がってるようだ。

最後に、ヨーグルトを指で掬ったあたしは、それを胸に垂らし、指から滴る白いゲル状のヨーグルトを、エロっぽく舌で舐め上げ、それをアップした。


『白濁汁。たまらん!』

『今日の夜食はポークビッツのヨーグルト和えだな』

『美麗肉まんをつけるの忘れるな』

『それなら、女神様のふつくしいサクランボをトッピングしないとな』

『深夜の飯テロやめれ〜』

『空になるまで搾り取られたっす、女神様。ああっx』


モニタ越しに、あたしのエロい肢体にひざまづき、崇めたて、拝み倒し、しまいには精を吐き散らす。

これこそ、巨乳美少女に生まれた快感。

そうこうするうちに、掲示板のカキコはプライバシーにまで及んできた。

さりげなく彼氏のことなんか、訊いてきはじめる。


『うほ~! ナイスバディ!! 彼氏裏山しすぎ』

「彼氏とかいないよ」

『マジ?』

「こう見えて年齢=彼氏いない歴、、orz」

『はっ、鼻血が出た!』

『萌えすぎる!!!!!!!!』

『まわりの男はなにやってんだ!! みんなチキンか!!!』

『むぅ~~。 女神さまには神々しくて手が出せないのか』


なぁんて、、、

嘘に決まってるじゃん。


『オレが彼氏に立候補する!』

『オレも!!!』

『女ネ申さまに弄ばれたいお』


彼氏いないとわかると、カキコも一気にナンパモードに突入。

つくづく男ってバカよね~。

このわたしが男に不自由するわけがないじゃない。

でも確かに、最近はご無沙汰かなぁ。

だけど、イベントで気になる人はいる。

『ヨシキ』って呼ばれてる、凄腕カメコ。



『明日ガッコだから、そろそろ落ちるね』


気がすむまで遊ぶと、そう言い残してわたしは自撮りとカキコをやめた。

掲示板ではまだ、祭りが続いていた。


つづく

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