うちの子の昔話
@kazuchiyo
第1話
雨の日、歩道を制服を着た少女が歩いていた。
学校の帰り道…ではない、ここは彼女の家に向かう道ではない。
馴染みのない街並み。10年以上住んでいた町なのに、通学路を外れただけでこんなに違って見える。
ぼんやりと、ぼんやりとそう考えながら彼女は歩いていた。
横断歩道に差し掛かり立ち止まる。右を見ると、雨のカーテンを跳ね除け走るトラックがこちらに向かってくるのが見えた。
雨が降っているというのにかなりのスピードだ。
少しの葛藤、足がすくむ。
目を瞑り。
道路に足を踏み入れる。
何かが砕ける音。潰れて、ひしゃげて、バラバラになる感覚。
彼女の意識はここで途切れた
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます