ヤンデレくノ一ちゃんは俺だけを守りたい

野口マッハ剛(ごう)

第1話 うわあああああ‼️

 俺は下校している。ひとりで。俺は目立たない学生だ。それも常にぼっちだ。

 目の前にヤンキー三人組が現れた。

「よお、金を貸せや?」

 そう脅されたけど、俺は無視して歩いた。

「無視するのか? ごるぁ‼️」


 その時だった。


 いつの間にか、俺とヤンキー三人組の間に、ひとりの美少女が立っていた。制服を着ている。そう、彼女の名前はヤンデレくノ一ちゃん、通称くノ一ちゃんだ。

「なんだ? やるのか? ごるぁ‼️」

 ヤンキー三人組が威嚇をしたと思えば、くノ一ちゃんは一瞬で吹き矢を放ったらしい。ヤンキー三人組がその場に倒れて眠り込んだ。


「大丈夫? ケガはない?」


「おう、助かったよ。それじゃ」

 俺は帰ろうとする。しかし、くノ一ちゃんは目の前に瞬間移動している。

「まだ何か?」俺の問いにくノ一ちゃんはこう言った。

「ねぇ? よければデートしない?」

 くノ一ちゃんは体をくねくね恥じらっている。

「ごめん、帰る」

 次の瞬間には俺は腹キックを食らっていた。

「……! 何をするんだよ!」

「私とデートしないと、あなたの命はないわよ?」

 俺は心の中で、これで何十回目のやり取りだろうかって考える。俺は強制的にくノ一ちゃんとデートとなった。


(続く)

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