第93話 まかしょう

「はーい!まかしょう!」

 ボールを投げるデバネズミ。

 友達と市の体育館を借りてドッジボール。

 20人をグループ分けしてドッジボール。


 今から20年前は娘の友達五家族で

 バスケットボールをした。

 走る、奪う、シュート、パス、投げる。

 夫もママ友達もみんな若くて元気だから

 走る、奪う、シュート、投げる、投げる。

 激しいぶつかり合いにもめげずに

 パパ友達と汗をかく。

 筋肉痛もすぐに治り、爽やかな朝。


 あれから20年、バスケットボールは無理。

 走れない!奪えない。捻挫突き指危険回避。

 フィリピンのお友達家族もいるから

 バドミントンしてからのドッジボール。


「ギャー、やめて。狙わないでぇー‼怖い」

 下手に手を出すと突き指するから

 騒ぎながら逃げまくるデバネズミ。

「お母さん、うるさいよ!」敵チームの娘に

 一喝されてもめげないデバネズミ。


 バウンドして転がって来たボールを

「私にまかしょう!」で敵コートに投げつける。

 

 10分もするとくたばり、水分補給。

 日本語を覚えたと喜んでいる

 フィリピンの友達……ごめんなさい。

「まかしょう」は「まかせて」の方言です。


 あれから三日たっても、筋肉痛が残ってる。

 今度の玉遊びはゲートボールにしよう。


 

 

 

 


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