第76話 思い込み
「お母さん、首洗って待っててね」
娘のプリン食べたのバレたのかな。
分からなくてガクブルのデバネズミ。
「さあ、一緒にやろう!楽しみね」
「……?……何で?」
首を長くして待つ、と洗うを混同してる。
「間違えた。ごめん」素直に謝る娘。いい子。
「ねぇ、そろそろこれ飲んでみる?」
広告チラシを夫に見せて指さすデバネズミ。
「コウレイ人参。効くのかな?」
「コウライ人参でしょ!」
麗子さんているじゃん。高齢人参じゃん。
こっちの方がしっくりくる。イラッ。
素直になれないデバネズミ。常識なし。
「ダウンコートと羽毛布団のお返しです」
「ありがとう。また来るね」
お客様にクリーニングしたもの笑顔で返却。
一週間後、渡し間違いに気づくデバネズミ。
やらかした。他のお客様の羽毛布団渡した。
プチパニックでお客様に電話する。
「明日、届けますね。確認しなくて悪かったね」
他人の羽毛布団持参来店するお客様に、心の中で
「色も全く違うし、何で押し入れにしまう?」
自分の事を棚にあげて、突っ込むデバネズミ。
お店に羽毛布団は一点しかないと思い込み
が招いた失敗。もう一点あったんだ。イラッ。
「伝票番号確認しなさい!」店長もイラッ。
若い頃なら、謝れるのに……。
「思い込み」が反抗の材料や武器になる。
年を重ねると頑固になるってこういうこと?
素直になれないお年頃。
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