第63話 わろてんか
「今年も花かな?嬉しいな」
誕生日のプレゼントに期待を込めて独り言。
夫からでも娘からでもない。
社長からだ。三時間パートも頂ける。
毎年、400人以上の従業員に忘れず下さる。
給料明細にはメッセージが毎回ついてくる。
全て手書き。寝る時間はあるのかしら?
各店舗の店長の提案で社長に感謝の手紙
を書いた。――返事が一人一人に届く。
フルネーム宛てで手紙の感想も書いてある。
ここまでくると、これが社長の仕事と疑う。
とにかく腰が低い。優しい。社員優先。
そして何よりお客様を大切にする。
先代、先々代の意志を引き継ぎ奮闘する
社長はまだ40代だ。
古くても良いものは残し、時代に合わせて
柔軟に、新しいものも取り入れる。
人生色々 社長も色々
お客様を笑わすために奮闘した創立者
同じ思いで盛り上げている芸人さんたち
いつからズレてしまったのかな。
「親なら子供を叱るよね。そうだよね」
涙の会見にもらい泣きするデバネズミ。
本当に悪い奴は誰か?
裏と表と闇と光
「みんな分かってるよ。だから……わろてんか」
画面に呟くデバネズミ。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます