あいあいに

@yututu

第1話


「5年間、お世話になりました!」

 乾杯の音頭と、終電終わりでもワイワイしている

 都心部にあるチェーン店居酒屋で私の送別会が行われた。

 泣きそうになる顔を堪えながら、バイトメンバーと最後の飲み会

 もう、会うことはないんだな〜と思いつつグラスに入ったお酒をぐっと飲み干す。


「みいちゃん本当今までよう頑張ってくれたな、ほんまありがとうな

 そのみいちゃんの笑顔でほんまに癒されたで!就職してもがんばれな!」

 同じ飲食店の社員今野さんは頰を赤らめながらも感謝の言葉をつげられた。


「こちらこそ、ありがとうございました!いろんなことありましたが

 私の負けん気でこれからの仕事も精一杯頑張りたいと思ってます!」


「頑張れ頑張れ!せやでほんま負けん気突き通せよ〜みい!」

 急に話に入ってきた同い年の菜々美

 お互い顔見合わせると急に涙も止まらなくなった

 堪えていた分の涙とアルコールで涙腺が緩んでしまった。


 そうすると菜々美が私の頭をなでながら、2人で泣きあった。

 まわりの皆んなもそんな2人を微笑ましい眼差しを向ける。


 学生のときから5年働いていたアルバイト菜々美とはずっと一緒だったため

 離れるのは相当辛かった。見た目も性格もアンバランスな私たちはバイト先だけの

 関係からなんでも話せる親友になっていた。

 そんな思い出話や私が寝坊してすっぴんぼさぼさ出勤してみんなに

 あれはほんとうにブス過ぎたぞ〜!と思い出話に浸っていると

 はっと彼の視線が気になった


 今日送別会でみんなに報告しなければいけない事があった。


 彼の喉払いで皆んなの視線を集められた。



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