気持ち

もしも君の爪の垢を煎じて飲んで

君の気持ちが分かるなら私は

君の爪の垢を煎じて飲もうではないか。


でも、もしも君の本当の気持ちを分かってしまったら

私は絶望してしまうからやっぱり飲まないけどね


だから、この気持ちのまま私を

瓶の中にハーバリウムの液をそっと

流し込んでそのまま中に閉じ込めてほしい。

そしたら喜怒哀楽を忘れずにいられると思うんだ。


どこかで聞いたことがあるんだよ

その人が怒れないのは私が優しいから

その人に酷いことされても自分の悪かった所を

探すのは…君を愛してるからなんだ。って

そんな素敵な私の喜怒哀楽を

消さないでほしい

消えないでほしいって君は思わないかい?


私を傷付けたから、君を許さない。

そう言ってくれた人が居たんだよ

でもね、それは私の甘えであって

君は何も悪くないんだ。

私はあなたに酷いことをした私が憎い。

それが言えたんだ。

何年もずっと言えなかった気持ちが言えたんだ。

私は君に何も酷いことなんかされてない

寧ろ私は君に感謝をしているよ

こんなにも愛するという事を教えてくれた。

こんなにも、人を愛するという素敵な事を教えてくれたからね


それは時には苦しくて悲しくて辛くて周りが敵に見える

全てがマイナス思考になってしまって

何が正しいのか正しくないのか、そんな判断さえ出来なくなる

ご飯も喉を通さなければ大好きなお菓子も食べれなくなる

携帯を握り締めて枕濡らす夜なんか大っ嫌い。

でもね、君の言葉1つで私はすぐに笑える。

それは好きでも愛してるでもない

君からの大丈夫!なんだよ。

どんな精神安定剤よりも心が落ち着いて

どんな睡眠薬よりも心地よく眠れる

素敵な事だと思わない?


きっと君は大袈裟だな。って笑うだろうね

呆れてため息つくかな?

大袈裟でいいよ。呆れてもいい。

バカだな。って君が笑ってくれるだけで

私は一緒に笑うことができるのです。


君を愛した私の人生は

まだまだしんどくて辛くて死にたくなる時もある

何度謝っても許しは聞こえてこない

許して欲しいと思っていないからその言葉だけは

いつも掻き消される。

だけどそれでいいのです。それがいいのです。


周りに何と言われても、笑われても

君を愛したという事を私の中で消えなければいい

君という人間がいた事を

私の隣にいた君は私にしか知らない顔がある

私に向けられた感情も心も私にしか知らない。

彼女に向けられた顔や感情は私には分からないし

知りたいとも思わない。

きっとそれを知った所で私が1番。なんて…

都合のいいことしか考えないお姫様だから。


でもね、やっぱり君の爪の垢を煎じて飲もうかなって思う

君の本当の気持ちが知れるのなら

爪の垢を煎じて飲もうではないか

そしたらきっと、君は幸せになれると思うんだ。

元の道に戻るんじゃなくて

新しい扉が出てくると思う

爪の垢を煎じて飲ませる事は君にとって

大きな最後のクエストなんだよ。


だって私は君の幸せだけを願っているんだからね。


なんて、どこからが本当で

どこからが嘘なのかなんて…

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