なんでダメなの?

なんで私じゃ…


「彼女の事好き?」

「好きだよ」

「私の事嫌い?」

「心の底から愛してるよ」


じゃぁどうして…

一緒になれないの?

愛してるのに

愛し合ってるのに…

私達は一緒になっちゃダメなの?


そう考えた時なんだろう急に我に返った。

あ、大バカ者は私だなって思った

今も昔と変わらない、私は子供すぎた。


「そう言えば誰かが言ってたよ

2番目に好きな人と一緒になった方が長続きするんだって」

「分かる気がするよ」


想像したんだ。してしまったんだ。

私と君との生活を。

笑いがあって幸せそうだったんだ。

また憧れてしまったんだ。

でも夢だった。

あれも、これも全て…夢だった。

絵本の世界みたいに…最後は幸せに…なんて

上手くいくはずがないってわかってしまった。


私も君も誰かが悲しむ事をしたくない。

臆病者で偽善者なんだ。

似た者同士なんだ。

私も君も誰かを不幸にしてまで

幸せになりたくないんだ。


君が私にそう言わないのは

私を悲しませたくなかったから。

分かってたつもりだったのに

少し期待してしまった私がいて

今も頭では分かってるのに…

やっぱり子供だから期待してる私がいる。


「愛してるよ」

「俺も愛してるよ」


それだけで満足だったでしょ?

君が愛しているのは私だけ。

それで…いいじゃない…


あと何回君のことで泣けばいい?

あと何回君のことを考えればいい?

あと…後何年経てば私たちはこの夢を忘れられるの?

もう幸せな夢の続きは書けないのに…

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