第6話

「銀次郎が待っている・・・。行かないとな」


浜谷はそう言うと演劇部の部室に向かい部室の前に着いた。


「ここが演劇部の部室か・・・失礼しまーす」


扉を開くとそこには勧誘してきた田畑と何人かの上級生が立っていた。

浜谷が入ってきたのを知ると田畑が嬉しそうな顔をした。


「おっ、来てくれたなー! 来ると思ってたよ! ほら来たでしょセージ!」


「わかった! わかったからもう言うな! えーっと君がウワサの浜谷(はまや)君?」


「はい、浜谷です」


浜谷は噂(うわさ)のと言われて何の事だろうと疑問に思う。


「俺は副部長の川鳥 誠治(かわとり せいじ)。よろしくね。さっきまで田畑達と君が来るか来ないか話し合っていたんだよ。俺はさっきの今勧誘しても来ないんじゃないかと思っていたけど、こうして来てくれたね。嬉しいよ」


「は、はぁ。よろしくお願いします」


「全くセージのやつはさ疑ってくれちゃってさ、罰としてコンビニで窯焼きプリン奢ってもらうからね〜」


「!? 何でそうなるんだ! 田畑、お前って奴はいつもそうやってこじつけてデザート奢らせようとするけど、いい加減にしろよな!」


「だってセージが悪いんだもん〜」


「ーー!! もういいこれ以上は言うまい。とにかく浜谷君はゆっくり部室を見学してくれよな。君の他にも見学者がいるから、その子達にも話しかけてもいいんじゃないかな」


「はい、そうします」


浜谷の前には銀次郎を含める4人の見学者がいた。

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