哲学研究室の午後 草野なつめ様
執筆状況: 完結
総文字数: 10万文字ほど
一話あたり: 2千文字前後
要素: 哲学、謎解き、日常
【比較的真面目に書いたレビュー】
https://kakuyomu.jp/works/1177354054883986803/reviews/1177354054886307009
【あらすじ】
東雲理子は「哲学」を勉強している女子院生。研究テーマに悩んだり、お気に入りの喫茶店で一服したり、友人と話したり。そういった日常を送る理子の前に小さな謎が現れる。
大きな事件は起こらなくても、日常は些細な謎があふれている。そう気付かされてくれる哲学ミステリー。
【独り言】
哲学って何となく難しそうなイメージがあります。そんな難しそうな哲学を、日常に置き換えて教えてくれるのがこちらの作品です。
一話の文字数も少ないためサクサク読めます。それでいて、内容はしっかりしているので飽きが来ません。
そもそも日常の謎を哲学でとく。っていう発想がすごいなと思います。この作品に大それた事件はなく、全て日常に起こりそうなものです。普通に生活していると疑問に思って、そんなこともあるよね。と見落としてしまいそうな謎を、主人公である理子ちゃんは悩み、考え、結論にたどり着いてくれます。おかげで、そういうことか!とすっきりした気持ちで終わることが出来る気持ちの良いミステリーです。
そして各お話に出てくる登場人物が個性的です。各話それほど長い話ではないのに、そういう人なんだ。というイメージがしっかりつくのが、上手いなあと思います。
ミステリアスで理子ちゃんの考えを導いてくれる大人である大道寺さん。可愛くうっかり気質の如月さん。
ほかにも各章のゲストキャラも個性が光っていて、この登場人物好きだな。って気持ちになります。
好きなお話は「どうしても会えない友」と「霊が見た夢」ですね。
どうしても会えない友。の方が微笑ましい気持ちになりますし、霊が見た夢はほっこりした気持ちになりました。
気づかなくても、解決できなくても多くの場合は普通に生きることは出来るような謎。それでも分からないで終わらせるよりは、まず考えてみる。それが大切だと気付かせてくれる作品だと思います。
現在、連載休止されているんですが復活が待ち遠しいですね。
最後に、私は理子ちゃんと如月さんの女の子コンビがとっても好きです!!
https://kakuyomu.jp/works/1177354054883986803
追記
「ミネルヴァの梟は飛び立ちたい―東雲理子は哲学で謎を解き明かす―」として書籍化されました! おめでとうございます!
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