191-4.ホイップたっぷりショートケーキ③(ピデット視点)
*・*・*(ピデット視点)
庭師の関係で、ペンキ塗りとかする俺は綺麗にクリームを塗れた……白いクリームと苺たっぷりのショートケーキって言うの。
旦那様やマックスさん達が、一年くらい前に冒険者で一緒だったアルフガーノ伯爵様のフィーガス様の結婚式に使うケーキの試作なんだって。
それの試作の手伝いもだけど、真っ先に食べられるだなんて嬉しい!!
でも、味の比較もしたいと言う王女様ことチャロナからのお願いで、俺とシャミー、あとサイラにそれを任されることになった。
「「「おおおお!!?」」」
白、黄、赤。
女の子とかが好きそうな色の組み合わせだけど、可愛くて美味しそう。
土台のケーキについては、チャロナ達が作ったらしいが……俺達にはそこを比較してほしいんだって。
「見た目はあんまりわかんないだろうけど、こっちがシロップを塗ったの。こっちが塗っていないのね?」
わかりやすいように、ケーキの下のレースぽい敷紙で見分けをつけてくれた。どっちからでも良いと言うことで、俺達はせっかくだからと俺が頑張って塗ったシロップ付きの方から。
「「「うんま!!?」」」
生地の部分がしっとりしてて……甘くて、けど優しくて。クリームもいつものホイップクリームとは違ってふわふわしてて食べやすい。
そこに、庭師総出で育てている冬苺の甘酸っぱさ。文句のつけようがないくらい……美味しかった。
味見用だから、と言う小さなケーキは三人それぞれあっという間に皿を空にしてしまった。
次に、シロップ無しのケーキ。
見た目はあんまり変わらないけど……口に入れた後が少し違うことがわかった。
美味しいは美味しいんだけど……先にしっとり美味しいケーキを食べたせいもあるからか、物足りなく感じたのだ。
「どーう?」
チャロナも結果がわかっていたのか、苦笑いしていた。
「「シロップ有りのがいい」」
「しっとり感がちゃうわ〜……」
「そうだよね? 手間はかかるけど……そっちがいいかな?」
もちろん、無しのも完食したけど……やっぱり、シロップ有りのが美味しかった。
この後、甘いものが大好物である俺直属の上司であるライオネルさんもやって来て、食べ比べた結果は同じだった。
「美味しいものの予感!!」
旦那様にケーキを持って行くと、チャロナが言い出そうとしていた時にマックスさんもやって来て……マックスさんもシロップ有りのが良いと口にした。
エイマーさんと婚約されたのに、なんでずっとカマ口調なのかは不思議だけど……エイマーさんは特に何も言っていないし、いいのかな??
恋とか、俺は特にしたことないけど……サイラはエピアとはラブラブだし……良いなあとは思う。
チャロナは旦那様のだから、絶対ダメだけどね!!?
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます