127-3 .第三回パン教室③






 *・*・*









 半熟ゆで卵を使った、映えるサンドイッチ。


 ゆで卵に、卵サラダ。ツナマヨ……を使った、見た目にもボリューム的にもすんごいサンドイッチ!


 前世で、イン○○や動画を利用したSNSで一時期流行っていたんだよね?


 だから、今いる異世界でもきっと喜ばれると思って、作っているわけです!


 アイリーン様とエリザベート様にはタルタルソースを作っていただき。私はツナマヨを。


 本当はスライスチーズやマスタードもあると美味しいんだけど、ないのでそこは省略。


 片面にバターなどを塗った食パンを作業台の上に並べて。



「片面に、作っていただいたタルタルソース。もう一種類にはツナマヨを。その上に、半熟卵を二個載せます」


「お姉様? 普通のサンドイッチは少し薄いですわ。抑えたら潰れませんか?」


「いい着眼点です。軽く抑えたら、クッキーを焼く時に使う紙に包んでおくんです」


「そうなんですの?」


「その上から包丁で切ると、断面が美しいサンドイッチになるんです。だから、強く抑える必要はありません」


「なるほど!」


「たしかに、それなら卵を潰さなくて済むわね? けれど、分厚いサンドイッチになるのね?」


「私がいた世界では、分厚いサンドイッチも多かったんです。食べ応えはひとつでかなりあります」


「わかったわ」



 ツナマヨ、タルタルソースを塗る係。半熟ゆで卵を載せる係。その上から軽くパンを載せて抑える係。


 それとは別に、男性二人が頑張って作ってくださったカスタードクリームとホイップクリームを適度に冷却コールドをかけて。


 クリームチーズをたっぷり塗ったパンに、軽くカスタードを塗って。その上にごろっといちごやキウイ、夏みかんみたいなオレンジを載せたら。さらにそれぞれホイップクリームで埋めて。


 仕上げにパンを載せて。


 これもクッキングシートで包んだら、馴染ませるのに十分くらい置く。


 その間に、全員で道具のお片付け。


 シェトラスさんには、ペポロンの冷製クリームスープを作っていただいています!



「では、切ります」



 待ちきれないシュライゼン様のためにも、波刃包丁で慎重に一種類ずつ切り込みを入れて。パンの部分が半分に切れたら、上に向けて断面を見ると。


 綺麗な綺麗な、半熟ゆで卵の断面が見えたのだった。



「「おお!?」」


「まあまあ! 美しいですわ!」


「黄身のトロッとした所が、まるで宝石のようね?」


「底の紙の部分は、ハサミで丁寧に切っていきます」


「そうね? 美しく切れそうにないもの」


「手分けしてやりましょう!」



 ゆで卵もだけど、フルーツサンドの方も美しく切れたので。


 紙を外してから、試食用に小さく切り分けたら。


 皆さん、パクッと召し上がってくださいました。



「「ん!?」」


「まあまあ!?」


「このフルーツサンド、美味しいわぁ。黄色のクリームは濃厚なのに、ホイップクリームとも合うだなんて」


「半熟の卵のトロッと加減もですが、卵のソースとも相性抜群ですわ!! これは美しく、美味しいサンドイッチですわ!!」


『うんまい、でやんす!!』


『でっふ、でっふ!』


「「美味しい!!」」


「じゃ、私も」



 残っていたフルーツサンドのいちごをひと口。









【PTを付与します。



『たっぷりホイップ・カスタードのフルーツサンド』



 ・製造50人前=10000PT

 ・食事ひと口=100PT



 →合計10100PT獲得



 レシピ集にデータ化されました!







 次のレベルまであと4556775PT



 】






 濃厚なカスタードとホイップクリームがたっぷり使われているのに。


 PTがごま団子と同じなのは、こっちがほとんどシュライゼン様達にお任せしたからかしら?


 いつも作ってるパンもだけど、シェトラスさん達も手伝ってくださる範囲が多いとPTは少なめ。


 基準がいまいちわかりにくいが、レベル上げに急いでいないから大丈夫。


 とにかく、フルーツサンド美味しい!


 そして、タルタルソースとツナマヨの方は。


 何故かPTが20000PTずつ、付与されたのだった。

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