『地平線から来た少年』について
ここのところ、カクヨムに新作をアップしています。〈ティム〉シリーズの「地平線から来た少年」。
舞台は第二次世界大戦終結直後の中央アフリカ。先住民に育てられた野性の白人少年が主人公。実はシリーズの第三作です。
ちなみに第一作の「密林の巨龍」を書いたのは二〇年以上前。アンソロジー『ドラゴン殺し』に収録しました。その時のイラストは何と安彦良和さん! 安彦さんにイラストを描いていただけるなんて、天にも昇りそうな気持ちでしたよ。
第二作の「廃都の怪神」はやはりアンソロジー『怪獣文藝の逆襲』に乗せました。
実はティムはチャリスと並ぶ(僕の中では)息の長いシリーズなのです。だから思い入れも深い。「廃都の怪神」の感想の中には「山本弘のことだから主人公を女ターザンにしたかったのではないか」と書いている人もいるんだけど、そんなことはありません。ティムは最初から男です。でも僕はあまり成人男性を主役にしたくないので(笑)、ティムは十一~十五歳と設定しています。今回の話はシリーズの初期という設定なので、十一歳にしました。
あと「密林の巨龍」や「廃都の怪神」と同様、怪獣も出てきます。毎回、ティムがどうやって怪獣と戦うかが話のキモです。
今回の邪神ニャーマトゥというのは、『怪奇探偵リジー&クリスタル』の第二話に登場したのと同じ存在。『リジー&クリスタル』ではその恐ろしさを十分に描けなかったけど、まさに「邪神」と呼ぶにふさわしい存在であることを納得していただけると思います。
これからもティムを書き続けたいと思います。一話につき一ヶ月ぐらいの超スローペースですが。
あ、もちろん『BISビブリオバトル部』もきちんと決着つけますよ。お楽しみに。
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