やがて

夜 とくに夜中

街灯は橙色

アスファルトと砂利道

光りの中に浮く枝と葉

ぼんやりとした植物たち

とにかく曖昧で覚束ない

朝が来る前の夜は とても美しい

閉じた世界である

空に月があるだけで

空の色は群青色

星はまばらに

星の煌めきさえ

遠くありながら明るい

街灯に照らされた

細道に

はっきりとした輪郭で

光りの中に浮く何か

色がついていると はっきり分かる

しっかりと足の裏には道の感触

朝が来る前の空は とても美しい

吸い込まれていきそうだ

その足元に 周りに ひっそりと

しかし 事実として 自分よりも美しい

何かに満ちている

この広々とした世界が 明るさが 私を消す

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