種
舞台を彩るスポットライトは色とりどりであった
客席は眩しい光を全身に浴びながら魅入るしかない
正しいか間違いか
分からないけれども、目の前の舞台は確かに存在し
輝く光の下には役者がいる
とても綺麗な光景は夜まで続き
陽が落ちて客は帰っていく
素晴らしい舞台だと
評価に困る舞台だと
最低な舞台だと
口々に称賛と愚痴と嫉妬を咲かせながら
散り散りになって帰っていく
この中で何人が顧客となるのか
この中で何人が役者となるのか
この中で何人が悪者となるのか
外は暗く、自分は何になろうか
答えは未だ見つからない
見つからない故に、また明日ここに来るだろう
舞台の熱いスポットライトの下が居場所なのか
それとも宵闇に浮かぶ月光が灯火か
足元には影さえない
自分さえも、まだ知り得ない
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