生きているのか

第1話

人はどこで生き方を変えてしまったのだろう。

時々そんなどうしようもない事を考えてしまう。

人間の形になるまでに、どれほどの時間が掛かったのであろう。その中で人間の長くて100年という歳月はほんの一瞬、刹那ほどなのだろう。

この人間が最終進化なのだろうか？はたまた次の進化への寄り道の最中なのだろうか？

より楽に、より良く生きる為に創られたのであろうこの社会は生き物として正しいのだろうか？

気が付けば生きる為ではなく、その社会を生かす為に生きているのではないだろうか？

そう考えると、生きているのかさっぱり分からなくなってしまう。より辛く、より苦しくなってはいないだろうか？少なくとも僕は、生きるという表現が正しいのかは分からないが、辛くて苦しい。