第2話

トイレットペーパーを柔らかくていい匂いの好きなキャラクターものにする。

好きな曲をiTunesで1曲だけ買う。

好きな匂いの香水を、耳の後ろと手首だけじゃなくて、足首にもつける。

コンビニで買うカフェラテのサイズをいつもよりワンサイズ大きいものにする。

レットブルにウォッカを多めに足して飲んでみる。

安売りしてる良さげなシャンプーとリンスをドンキで買って、使う。

...あそこのラブホの匂いがする、とか思いながら。

そういう、小さな幸せを、日常の中に散りばめて、生きることを考えるの。

本当は、子どもの頃にされたかった理想の愛され方を誰かに求めてたり、誰でもいいから、愛されてても愛されてなくてもどうでもいいやって思えるくらい激しいセックスをしてくれないかなって思ってたりするんでしょ。

昔付き合ってた男とヨリを戻したいけど、上手くいかないってわかってるから、あっちにもこっちにも行けなくなってるんでしょ。

私の人生は、私自身にしか幸せにできっこないのに。

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