巻頭詩

天井からはくれないの剣


磨かれた木目のキャンバスは瞬く間に朱に染まる


かすかに見えた希望の欠片かけら


伸ばした手の長さだけ遠ざかる


でも指先に触れそうな距離にあるから


悔恨は一層積もる


昨日までの忘れたかった暗い日々は


もう一度過ごしたかった懐かしい日々になる


二十年近い長い日々の中で気付けなかったけど


ようやく今になって気付く事が出来た


この世界では数え切れなほどの運命が交錯して


たった一つの結果を導く


自分ではどうする事も出来ない


はるか高次元の運命の交錯によって…


もうキャンバスを塗る絵の具が切れたようだ


もう時間が来たようだ


あの時の私に伝えたかった


MEMENTO MORI



死を忘れるな

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