第22話 藤澤からの手紙
[では読みますね。まずは藤澤雄三さんからの手紙です。
みどりさん、こんにちは。印鑑入れと財布は気に入ってくれたかな?あんたの赤いランドセルで作ったものや。ほれ、リメイクやな。みどりさん、というかピンクちゃん。あんたいい子だったな。あんたに出会って、わし足洗おうとしたよ。あの後事務所行ったんや。世の中淋しいもんやな。殺られてしもた。まあしゃあないわ。それより、それ見た娘がおかしなってしもたわ。あんたと同じアパートに住んでた子や。
貼り紙、迷惑かけたな。
わし、死んでしもて堪忍や。自分の人生やりなおせれんかった。うちの娘が気が変になって古山先生の病院に世話になっていたんよ。そしたらあんたも長いことここの患者だと聞いて、恩返ししにゃと思ったわけや。他にもあと二人あんたに礼したい人がいると聞いて、相談したよ。何をリメイクするかって。青山さんならいいもの作ったやろ。あの人は昔から器用やったから。まあこの先幸せにな。 藤澤雄三]
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