第13話 土曜は幼女とデート

「そんなわけで2回目をやります!」


ショピングモール入り口の前で

今日も元気な白いロリ同級生の

高野大善は、その言葉に俺は

つい狼狽える。


「・・・やっぱり、やめないか。

なんだか、恥ずかしくなったんだけど」


前の出来事を思い出してしまいあれは

完全にやり過ぎな密着があって、

もはや恋人領域の距離と周りの目はロリコン

とか聞こえるし・・・だからやめたい。

しかし、高野は横を振って拒否する。


「いーやぁ!こんなドキ――ちがった。

面白かったし、参考になったけど

何かが足りないって、不安な由布のために

またもやるんだから恥ずかしくしない!」


イヤ、顔が赤いし照れているのが

一目瞭然なので説得力は皆無。

そして、最も理解できないのは嬉々として

いるこである。


「けど・・・高野は恥ずかしいだろう」


「そ、そうだけど・・・楽しかったから

練習でも・・・」


「そ、そうなのか?」


以外だった。

楽しかった台詞が小さくなる声に

疑問を覚えたが、それには

訊かないことにしよう。

それよりも楽しかった事に衝撃だった。


「ふぇ・・・わ、忘れて!

何も言っていない!

わたしは何も言っていない」


突然、暴走を始める高野はポコポコと

胸に叩いてくる。

・・・いつもこんな暴走するのだけど、

何て言うのかいつもよりも沸騰する

機関車が異常な速度で駆け抜けて行く

ようなもの。


「お、落ち着いて!相談したのは俺だけど

今週の土曜日に疑似ぎじ的なデートを

しようて、言ったのは高野だろ!」


そう、この目の前にいる白い幼女JKが再び

擬似的な実妹を演じて練習を言った。

それと発案者もこの幼女で。


「・・・・・・・(ジィーー)」


「い、いや、そんな頬を膨らませて

睨まれても困るのだけど・・・」


俺が狼狽えていると、高野は不満そうに

していた。それ、俺の方が不満そうに

するのだと思うのだけど!?


「由布があそこまで妹さんを熱く語って

不安そうにしたのがわるい」


「えぇーーー」


理不尽ここに極まれり。

今日はそんなに唯悧を語った

覚えがないけど。満足したのか高野は

喜色満面になる。情緒不安定!?


「そんな訳だから!本格的な妹さんの

関係修復ためのシミュレーションデート

でしょ」


高野は、教え子に懇切丁寧に説明するような

優しい笑顔で人指し指を左右に動かしながら

目的を再確認する。


「でも、最近は関係が修復しているから

別にいいのが本音だけど・・・」


そう、あの1回目のシミュレーションの

帰りに妹の唯悧と信じられないほど

良好関係になったのだ。

今それを思い出すと幸せ過ぎるが・・・。


「でも、その後がぎこちなくなった

のをわたしに愚痴をこぼした人が

いたのだけど・・・あれはなんたろうね」


悪戯そうな表情で高野は

ラインの件を・・・言う。


「い、いやだって・・・」


いえない。俺が高野に相談したのは

ドキドキしていてうまく

喋れなくなったり、目が合うと逸らして

訊いてくると俺が狼狽による発生する

噛み噛み台詞に懸念けねんされたこと。


「だ・か・ら、そのために練習!

ここで、無駄話なし!」


背中を押されあの、ショピングモールの

入り口に強引に進まされる。

すると、自動ドアを開き通ったところで

高野は左に来ると全身でハグするように

密着を・・・・・・・なっあ!?


「ち、ちかくないか!?」


「あはは、お兄ちゃんは恥ずかしいんだな!

いつもやっていることじゃない」


はっきり言って唯悧とは、ほど遠い。


「いや、そんなことないけど!

高野どうしたんだお兄ちゃんいない

のにどうしたんだ!?」


「・・・お兄ちゃん。今のわたしは

妹なんだけど?」


そ、そうだった。先、入り口の横で

話をしていた。秒、忘れしたのは

インパクトが強すぎたから。最初は

無理していたようだったのに今は、

普通に躊躇なくしているから。


妹意外にこんなこと、されていないので

どうしても鼓動が高鳴る。

なので秒、忘れをしてしまい

それとなく僅かな怒りで高野が伝えたのか。


「わ、わかった。・・・でも、

少し離れようなあ。手を繋ぐだけで

十分だから」


「お兄ちゃんそんなことを言われると

妹は悲しいなぁ。

・・・具体的に言うと離れるはNG。

わるいことをしたなんて勘違いするから」


高野が、笑顔のまま行動を辛辣で避難する。

それに、妹さんではなく妹って

言葉も疑問がある・・・そ、そうか!

演じながら、欠点を伝えようとしている。


「わかった。以後、気を付ける。」


「んっ、デリカシーがないんだから

言動に気を付けてねお兄ちゃん。」


次は言うなよ・・・そう念を押すような

雰囲気の笑みだった。

こわくない。こわくない。こわくない。


「あ、ああ。・・・気を付ける。

高野が唯悧よりも幼いから無理があるだろうとか言わないようにする!」


「・・・お兄ちゃんわたし少し

静かな所に行きたいなぁ」


凍り付いたような笑顔と明るいが底なしの

暗い闇を連想させる声音の高野に。


「ひぃ!?」


恐怖した。そして、強い力でこの状態で

喫茶店に入り連行される。

頼まれたコーヒー

(ブラックコーヒー)を飲まされた。

俺が苦い物が苦手だとわかって・・・

悪魔か!そう内心のみで叫ぶのだった。


「・・・・・地獄だった」


「あはは、お兄ちゃんおかしいの」


イタズラに満足した笑みを浮かべる高野。

ちなみに本人は、カプチーノを

幼子のように飲んでいた。

個人的にはこっちが飲みたかった。

それは、さておき。


「次は、洋服でも買おうと

思うのですが・・・」


「うん。いいよもちろん。でも・・・

何故なぜ、丁寧な言葉なの?」


妹を成りきっている?高野は笑顔で

疑問を思ったことを発する。


「いえ、妹様にはわずわせるような

ことではありません。はい」


「妹様!?それに煩わせるって・・・」


「あっ、煩わせると言うのは

イラつくことです」


「知っているよ。知らないと思ったのを

ねぇ!ねーぇーー!!」


心外だと高野を

わずらせる結果になってしまった。


「冗談。あの苦いの飲まされた意趣返いしゅがえし」


「いしゅがえし?」


指をあごに当てて首を傾げると小学生に

見えると定評があるJK高野。

エレベータを乗ると隣の高野が睨む。


「・・・ねぇ、失礼なこと考えていない

かな、お兄ちゃん?」


「いえ、まったくありません!」


な、なんだろう。キャラも変わった気が

するのだけど・・・高野はツンデレに

近いと思いきやこんな慧眼の強者感が

あるのですけど。


「そうだった。仕返しだよ」


「なるほど、由布の仕返しなんだね」


反骨心を抱く者に壊滅させんと目には

鋭く狩人の目となっていく・・・怖い。


「ちがう!コーヒーの事でこの事じゃなくて、あー、話が混乱してきた。

つまりは、意趣返しの意味が

仕返しなんだよ」


「そうなんだ。詳しいねお兄ちゃんは」


すると、殺気のような畏怖させるような

オーラが霧散してくれた・・・帰りたい。

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