第2話 美和

しばらくは、平穏な日々が続いた。

それなりに恋人生活を満喫していた。

付き合い始めて間もないので、まだ何かをするのは早い。

それは、わかっている。


責任が取れるようになってから、しようと・・・


なので、恋人つなぎをする程度に留めている。

中学生以下ではあるが、俺はそれでも満足だった。

彼女、美和のぬくもりを感じる事が出来る・・・

それだけで、満足だった。


デートコースもいくつかまわった。

俺は絶叫マシンは苦手なので、遊園地はメリーゴーランド。

彼女は、それも許してくれた。


映画はホラーは苦手なので、アクションかコメディが多い。

彼女は、それも笑って許してくれた。


「私と、元矢くんは、同じだよ」

いつも、そういって笑ってた。

俺はその笑顔が、何より好きだった。


公園で遊ぶこともあった。


ただ、不思議な点があった。

それは、動物園や水族館など、

生き物がいるところだけは、拒まれた。


最初は、「動物が嫌いなのかな」と思っていたが、

野良猫や、野良犬を見ても、逃げないし、むしろ手を振るので、

その線はないようだ。


ただ、ネコカフェやふくろうカフェなども、拒否される。

それだけが不思議だった。


でも、気にしなかった。

ある事実を知るまでは・・・

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