カッツェ

勝利だギューちゃん

第1話 告白

俺は、卒業式の日、好きだった女の子に告白をすることにした。

もちろん、いい返事は期待していない。

ただ、うやむやにはしたくなかった。

後悔したくないからだ。


そして、この事は思い出になるはずだった。

後に同窓会があった時、笑い話にするためだ。


そして、卒業式が終わり、誰もいなくなった教室で、

その子を呼びとめた。

そして、想いを口にした。


俺:「前から好きでした。僕と付き合って下さい」

俺は、「ごめんなさい」と言われると思い、その返事を用意しておいたのだが・・・


彼女:「私も、あなたの事が好きでした。勇気を出して告白してくれて、ありがとう。

   喜んでお付き合いします」

俺:「やはり、NOでしたか・・・って、今何と?」

彼女:「喜んでお付き合いします」


白い鳩の群れが、空へと飛び立つ幻が見えた。


こうして、俺は彼女と付き合う事になった。

俺は、弓長元矢、彼女は、豊杉美和

俺に初めての彼女が出来た。


嬉しくて、その夜は眠れなかった。


しかし、彼女、美和のOKの理由に、深い意味があることを、

その時の俺は、知る由もなかった。

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