暗いは怖い

 作:北見悠平


 路傍の石に蹴躓く

 そのうち死ぬから待っていろ

 水面に浮かぶハート板

 凍えているから買っておけ


 光らない白鍵叩いて羽なし

 またとない黒鍵なぞって遭おう

 メタらないと何も始まらない

 語れないなら怖い音が増えていくぞ


 過集中も過ぎれば宇宙

 宝箱を開ければ音線揺らぐ桜花繚乱

 始まりを辿れば愚か者だから

 何処かにあればそれが暗闇


 結節点の歪め方

 解釈次第に拡げたら

 負荷に換わる柵

 何もかも聴こえてしまいそうだ


 首もあるから喰われない

 穢れが落ちて終わない

 少しは休みをくれないと

 人間のようには生きられない

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