第54話 収録
「さて、今日の企画は……お悩み相談室ー!」
「「「「いぇー」」」」
きょ、今日は乗り気だな。
「ええっと……『ナギナギのナギ助』さん、34歳の方からの投稿です。なになに……『妻がご飯があんまり美味しくありません。どうしたらよいでしょうか?』……なるほど」
アイドルにする質問じゃないことは確かだ。
「はい!」
「おっ柿谷。いいアドバイスあるか?」
「食え」
「……」
「「「「……」」」」
・・・
「はい、次のお便りです。『根野菜の妖精』さんからです。ええっと……『能條さんのことは大好きなんですが、根野菜はどうにも好きになれません』……なるほど」
それは、根野菜大好きをキャッチコピーにしてる能條から、推し変した方がいいかもしれないな。
「はい!」
「おっ、能條言ってやれ。別に根野菜を好きじゃなくてもーー」
「ええ、大丈夫です。私も、そこまででもありません」
「……」
「「「「……」」」」
・・・
それは言っちゃダメでしょう。
「はい、気を取り直して、次のお便りです。『さすらいのヒッチハイカー』さん、48歳のお便りです。『凪坂46が大好きでたまりません。大好き大好き大好きー!』……なるほど」
変わってますな。
すっごく、変わってます。しかし、それでも凪坂46のファンであることには変わりない。
「はい!」
「おっ……さすがはキャプテン。言ってくれるか? そうだな日頃こう言ったファンを大切にしてーー」
「あなた変ですね!」
「……」
「「「「……」」」」
・・・
「さあ、まだまだ続きますよ。『最初の人』さんからのお便りです。『オダママは新宿の母なんですか? それとも、一児のママなんですか? それとも、両方なんですか?』……なるほど」
要するに、読んじゃいけない人のお便りだったんですね。
「はい!」
「オダママ。これは、答えなくていいぞ。答えなくていいやつだぞ。いや、むしろ答えない方がーー」
「オダママです!」
「……」
「「「「……」」」」
・・・
でしょうね!
「さあ、いつまで続くのでしょうか? もはやMCである私が一刻も帰りたいこの状況。多分、いや恐らくはあと数分続けたらゲボ吐きそうになっているでしょう。しかし、仕事です。次のお便りは『カサノバのお手紙オバケ』さんからです。『シマウマが大好きだと言い張っている長島世羅さんですが、本物のシマウマ好きならばその縞模様が何本あるか答えてみなさい』……なるほど」
前言撤回。
俺はもうゲボ吐く寸前だ。
「はい!」
「よし、長島。答えてみろ」
「知りません!」
「……」
「「「「……」」」」
・・・
「はい、もう尋常じゃないくらい勘弁してもらいたいぐらいなんですじけど、次のお便りは『見た目がコンドームさん』から……」
「……」
「「「「……」」」」
・・・
こんな回もある。
また来週ー!
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