第24話
ウォーリーの実家のある、ニシノ区にやって来た。
携帯のマップによれば、実家まではあと約1キロ。
駅には北口と西口があって、西口が住宅街になっている。
住宅街まで逃げ込めれば、身を隠しやすくなるが、そこまでは道が開けている。
「盾がいるな……」
私は、地上へ出ると、そこら辺を徘徊しているガーゴイルに背後から忍び寄った。
そして、石を当てて振り向かせると、鎌を揺らして催眠状態にした。
「っし。 したら、分裂しろ」
ガーゴイルを分裂させて、4匹に増やす。
これで、守りは万全。
前後左右、どこから攻めてこられても平気だ。
ガーゴイルを周りに配置して、私は走った。
「グルァアアア!」
すぐに、他のガーゴイルが襲って来た。
「私を、守れ!」
ガーゴイル同時を戦わせ、走る。
残り、3匹。
住宅街に入っちまえば、死角が多い。
っし、ここまで来たら、こっちのもんだ!
と、思いきや、私は見落としをしていた。
こいつら、影の中を移動できるんだった。
壁で影になった部分から、続々とガーゴイルが現れる。
だったら……
「飛べっ」
催眠で操っているガーゴイルに命令し、私は背に飛び乗った。
上空にいる奴らを引きつけちまうが、こっちの方がマシだ。
このまま、実家に乗り込もうとしたその時、道端で襲われている子供が目に飛び込んできた。
「くっそ……」
私は飛び降りて、その勢いのまま、ガーゴイルの脳天に一撃を食らわせた。
「ガアッ」
かなり高い所から着地した為、足がめちゃくちゃ痺れる。
だが、間に合った。
子供に背を向け、他の奴らを警戒。
その状態で、声をかけた。
「……おい、平気か?」
「……」
私の背に、何かが突き立てられた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます