ラン＆ジェリーの繰り広げる勘違いミステリかな、と一見思える。
「ああ、バカミスだなぁ」と。
あるいはメタミステリだと。
独特の文体、クセの強いキャラ。
甘いようでいて塩気も強いという、強烈な作風だ。
ガチミステリが好きな方なら、ちょっと敬遠するだろう。
が、このミステリ、実はちゃんとしたリドルものなのだ。
資料元も掲載しており、ミステリに対するリスペクトはチラチラと窺える。
バカミスといえど、ミステリを決してバカにしない姿勢が伝わってくる作品だ。
ただし、本質はやはりバカミス。
肩の力を抜いて、楽しみましょ。
それがバカミスの醍醐味ってもんよ。