第61話 武藤吐夢

 一瞬、武藤吐夢は躊躇したので、ボクが先に飛び乗った。

 小窓から室内を覗くと男子生徒が倒れていた。


「あ……! 誰か倒れてる!!」

 ボクの言葉に武藤は声を荒げ、

「代われ、ラン!!」と命じた。


 担任も確認したのか、蒼ざめた顔で、どうするか途方に暮れた。

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