スマホにエロゲを落としただけなのに

にのい・しち

第1話 インストール

 そろそろ落とせたかな?


 待ちに待ったインストールか終わった。

 データが重いせいか、落とすのに時間がかかった。








           【あなたは18歳以上ですか?】

              【はい】【いいえ】








 もちろん。


【はい】


 その間、俺の前前前立腺は高鳴っていた。

 そこまで、前立腺を踊らせたモノは――――ソシャゲだ。


 ただのソシャゲじゃない。

 のソシャゲ。

 要は18禁のゲームだ。


 その名も、

【ファンタチクビック・ビースト〜黒い乳首の誕生〜】


 略してファンタビ


 内容は、闇の勢力ファンタチクビック・ビースト軍団から、異世界Gスポットを守る為に戦う、エロティックRPGだ。

 軍団の魔王オルガスムスを倒せるのは、聖女メリー・クリトリスと4人の巫女だけ。


 タイトル画面【NEWGAME】をタッチ。

 

【名前の入力】


 名前は本名でいいか。


【※※※※】


【イ※※※】


【イク※※】


【イク三※】


【イク三郎】


 これでいいか。


【決定】


『イク三郎!』


 さっそく、清楚な黒髪ロングの美女が名を呼ぶ。


 レースの付いた白いブラウス。

 襟に巻いた緑のリボン。

 紺色のフレアスカート。


 一見するとウエイトレスかメイドのように見える。


 こ、これが、噂の"童貞を殺す服"なのか!?


 確かに、この可愛さと清純さを兼ね備えた清楚感、女に免疫がない野郎なら一発でノックアウトだ。

 

 質問を選択する。


【君の名は。】

【ワッチャネーム】

【脱げ】


 ここは無難に…………。


【君の名は。】


『私の名前、聖女メリー・クリトリスです。私と一緒に魔王オルガスムスを倒しましょう。イク三郎!』


 あ〜ぁ、イイ〜。

 すでに期待で胸も股間も膨らむ。


 そして彼女との魔王を倒す度が始まるのだった。


『イク三郎! モンスターです! 戦いますか?』


 選択画面。


【戦う】

【逃げる】

【脱げ】


 これだぁ!!


【脱げ】


『イク三郎? ふざけてるのですか? 大勢の民が危機に瀕しているのですよ!』


 …………はい。

 じゃぁ、何で【脱げ】て選択があるんだ?


 そんなこんなで、プレイ時間を重ね、ついに、彼女の聖なる羽衣というべき純白のブラウスを脱がせる時が来た!


『イ、イク三郎! やっと2人っきりなりましたね』


 彼女は身体を揺さぶり、恥ずかしいそうに顔を赤らめる。


 そうかぁ……ここだったんだな。


 選択画面。


【脱げ】

【いいから脱げ】

【つべこべ言わず脱げ】


 かの劇作家セックスピュアは言った――――――――シコるべきか、ヌクべきか、それが問題だ――――――――これだぁ!


【脱げ】


『…………はい♡』


 聖女は両手を襟元のリボンにかける。

 すると――――。


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