ネットにはいない
顔を見たことない人が死んだ
声を聴いたことない人が死んだ
ただ字を送りあってた仲だったけど
いざ死んだってなると変な気持ちになる
そりゃ家族が恋人が友人が死んだよりも
悲しみなんてはるかに薄いんだけれども
真実か確認できないからなのか
またどうせネタなんだろうだとか
信じるか信じてないかの狭間で
ずっとその人のことを考えてた
何日かすればそんな薄いものも消えて
人が死んでない軽い事件なんかに
芸能人の不祥事を起こしたなんかに
行けないレストランの情報なんかに
どうでもいい情報なんかにかき消されて
ふと時たまに死んだ彼を思い出す
依然として彼は止まったままで
本当に死んだかどうかも分からないで
彼の周辺なんかを調べたりして
ずっとその人のことを考えてた
何日かしてまた彼を思い出した
彼はその程度の存在なんだなと
その日もずっとその人のことを考えながら思った
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます