拝読いたしました。
鬼退治に4人の武者!これは!とわくわくしながら読み進め綱の名乗りでキター!となりました(*^^*)
妖しく恐ろしく……そして切ない物語でした。
作者からの返信
玉鬘えな様
コメントありがとうございます。
実を言うと終盤はかなり悩みました。鬼は最終的には女たちに退治されるわけですが、それだけだと「鬼」としての恐ろしさ強さ、禍々しさが見えてこないですよね。
結局関係のない村人に犠牲になって頂き、相応の武者に手傷を負わされなくては格好が付かなかったという作者側の都合でこうなってしまいました。
しかし六郎太もある意味で満足な死を遂げたのではないでしょうか。やりたい放題やった挙句最後は女たちに囲まれているわけですから……。
市女笠など当時の風俗をきちんと描いている点にリアリティがあります。
罪人に転落していく下人崩れという設定は「羅生門」等、芥川龍之介の時代物の主人公を連想します。
が、本編では罪業そのものに魅せられて鬼と化していく点が大きな違いですね。
一度は鬼の餌食となった女性たちが怨霊怪異になって報復する展開も斬新です。
怨霊怪異でありながら艶かしさを備えている点も良いです。
そもそも六郎太が鬼と化したのも彼女らの艶かしさ故ですからね。
作者からの返信
吾妻栄子様
コメントにレビューまで下さりありがとうございます。
鬼と桜というモチーフで何か書けないかなと何となく想像しながら書きました。生首については、実は夢枕獏の「黒塚」から着想を得ました。芥川の羅生門や藪の中もイメージの中にありましたが、そこに坂口安吾も加わって最後は渡辺綱様に幕引きをお願いしました。おかげで色々ちゃんぽんにされてしまい何が何やらですが、お楽しみ戴けて良かったです(笑)。
企画に参加していただき、ありがとうございました!
圧巻の文章力で、感想を付けるのも恐れ多いのですが……!
鬼と化した六郎太の無残な死に様と、復讐を遂げた女達の笑い声、事態が収束したこともあって、きっちりとメリーバッドエンドが成立しているように思いました。
女達の怨念と血を吸って狂い咲いた枝垂桜、悲しくも美しい描写が印象的な作品でした。
作者からの返信
王子様
こちらこそ企画を立てていただいてありがとうございます。
他の方の作品は週末にでも読みに行きます。
平安~戦国あたりが個人的に好きなので、衝動的に和風のものを書きたくなります。
桜はやはりモチーフに使いたくなりますね。月や女性や刀までセットにしてしまいます(笑)。