第20話 もしも子供が犬アレルギーだったら〜赤ちゃんと犬の付き合い方〜

 今回は犬のお話です。


 もし、これから産まれてくる子供が犬アレルギーだったら。



 色んなことが落ち着いて一息ついたのに、犬と子供の生活のことがふと頭をよぎりました。もしも子供が犬アレルギーだったら、と。


 気になった理由は、夫が子供の頃アトピーで、ある食物のアレルギーを持っているからです。親がアレルギーを持ってると、子供にも影響するのかな?とか、アレルギーかあっても無くても赤ちゃんと犬ってどうしたらお互い快適に過ごせるのかな? と。今出来ることがあるなら出来るだけ準備しておきたいと思いました。



 育児本を読んでの私的解釈です。

 アレルギーとは、あるものに対して体の防御システムが過剰に反応してしまうことです。アレルゲンが体内で悪さをするんじゃないんですね。あんまりよくわかっていなかった。

 人の体にはウイルスや細菌などの病原体から身を守るための「抗原抗体反応」という働きが備わっています。。体内に異物(抗原)が入ると、体は抗体を作って立ち向かいます。二度目に同じ異物が入ってきたときに、体が以前抗体を作ったことを覚えていて、異物を撃退しようとする働きです。

 特定の異物に対してこの、抗原抗体反応が過剰に反応してしまい、症状が出てしまうのがアレルギーなんですね。勉強になりました。

 食物アレルギーやハウスダストのアレルギー、猫アレルギーなどよく耳にしますよね。これは体質なんですね。

 そして、親がアレルギー体質だと子供もアレルギー体質の可能性が高くなるそうです。


 アレルギーの症状は、皮膚の発疹やかゆみからぜんそくや鼻炎など、様々です。



 本にはやっぱり、犬の毛や唾液がアレルゲンとなるので、子供がアトピーや犬アレルギーを発症したら、犬を手放した方がいいと書いてありました。






 むむむ。そうなんだけど。そうなんだけど……。












 そんな簡単にハイ! って手放せません〜!!




 犬を家族として迎えて長い年月一緒に暮らしてきてる身としては、そんなに簡単に犬を手放そうと決断することは難しいです……。

 今まで仲良く暮らしていた家族から人間の都合で切り離される犬の気持ちを考えると、もしも子供が犬アレルギーだったとしても、手放すという選択はできるだけしたくない。

 と、その時はこう思ったのでした。





 なにか、なにか策があるはず!!



 どこかに……、誰かに……。





 あ、




 先生に聞こ。





 というわけで、動物病院の先生にこれから産まれてくる子と犬との暮らし方を聞いてみました。




 先生は、普段から犬の普通のお手入れをしていれば、そんなに気にすることはない。と教えてくれました。


 そのお手入れは、


 ・月1回か2回のシャンプーで清潔にする

 ・毎月1回ノミダニフィラリア回虫の予防薬を投与する

 ・夜はゲージで寝るようにしつける(寝室を別にする)

 ・顔や手を舐めないようにしつける

 ・知らない人(大人も子供も)に慣らしておく

 ・歯磨きと耳掃除をする

 ・年一回のワクチン接種

 ・年一回の狂犬病予防接種(これは義務です)

 ・散歩から帰ったら体や足を拭く


 などなど、このような普段やっているお世話ををきちんと続けること。ということでした。


 それならばと↑の犬のお世話はこれまで通り続け、そのほかに、


 ・子供の寝室へ入らないようにゲートを準備

 ・ベビーベッドを準備(ホコリ対策)

 ・散歩から帰ったら足をシャワーで洗う

 ・子供が犬に触る前に、犬を軽く拭いてあげる(最初だけ)


 もやりました。


 それから、新生児の時期はなるべく犬との接触を控えました。シロも赤ちゃんも、お互い初めましてなので、少し距離を離して見るだけに👀 徐々に徐々に触れ合ってもらいました。


 また、そもそものお話になりますが、犬を我が家に迎えるにあたって、子供を産む前提でどんな子にするか決めていました。抜け毛が少なく、子供に優しい犬種を選びました。

 この子が家に来てくれて良かったなぁと日々思ってます。



 ちなみに、「顔や手を舐めないようにしつける」については失敗に終わりました……。

 私は舐めないようにしつけるけれど、夫は舐めてくる犬が可愛くて許す。これを繰り返していたら、私の顔は舐めないけれど、夫や他の人の顔や手は舐める犬に成長しました。アカン……。


 寝室に入らないようにしつけるのは成功し、今はゲートがなくても子供(と私)の寝室には入りません。賢い(親バカ)。

 あと、最近は離乳食中はクッションで寝ることを覚えてくれました。子供の食べこぼしも犬は食べません。私の見ている限りでは。



 しかし育児本の内容は、子供を守るために毛のあるペットは手放すようにという結論になるのは当然のことで。

 子供が犬アレルギーでもできる限り犬を手放したくないというのは私のエゴなのです。


 そう子供を産んでから思うようになりました。


 子供って、他の何とも比べられないくらいの存在だって、産まれてからわかりました。

 犬が子供の命に関わるなら、私は犬を手放します。当たり前のことです。でも出産する前まではこう思えなかった。


 私にとって子供がいてもいなくても犬は家族です。

 犬が子供の命に関わるなら手放すけれど、大事な犬を簡単に手放せるわけがない。矛盾してますが、これが今の私の気持ちです。




 産まれた子はやはりお肌が弱く、少しの刺激や乾燥ですぐに肌が赤くなる子でした。

 けれど、元気に犬と一緒に暮らしています。


 犬の日々のお世話と子のお肌、どちらも今まで通り続けていきます。




 当時の自分はなぜか悩んでいたかったのかな? 何か1つ物事が解決したら次に悩みたいことを引っ張り出してきたような気がします。

 あれこれ心配せずにもっと妊婦生活を楽しめば良いじゃん! と今は思っています。

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