第26話 富士山
「お兄ちゃん、今度こそ、北海道いこ」
「今すぐ?」
「うん、早い方がいいよ」
「わかった、でも時間かかるぞ」
えーと、ここからだと、特急やくもで岡山まで出て、
新幹線を乗る継ぐのが、早いか・・・
「でも、特急券は?」
「大丈夫だよ、お兄ちゃん」
「えっ」
乗車賃はただ。
特急料金はかかる。
食事は駅弁になってしまうが、それは・・・
「大丈夫だよ、お兄ちゃん」
ただだった。
「お兄ちゃん、これが駅弁なんだね」
「ああ」
「普通だけど、車内で食べると美味しいね」
「ああ」
かすみは、牛肉や豚肉や鶏肉は、食べた事がない。
既に絶滅しているためだと言ってたが・・・
そういう人は、受け付けなくなってしまうが、かすみは大丈夫だったようだ。
こちらへ来て、しばらくして、なれたらしい。
今は、美味しそうに食べている。
まあ、安心した。
詳しくは、旅行後に話してくれるそうなので、それまでは待とう。
岡山駅でのぞみに乗り換え、東京まで向かう。
「お兄ちゃん、これも新幹線なの?」
「そうだよ、かすみの時代には展示されてないのか?」
「うん、これは見た事ない」
「展示されているのは?」
「えーと、確か、0系と・・・えーと、500系・・・」
ああ、あれか・・・
わかる気がするが・・・
正確には実物大の模型だが・・・
「お兄ちゃん、何?あれ、山みたいだけど」
「ああ、富士山だよ」
「あれが、富士山なの?きれいだね」
「遠目はね。でも、ゴミの山だよ」
「お兄ちゃん、自然は大切にしてね」
僕だけに言われても、困るが、確かにその通りだ。
富士山も、無くなってしまうのか・・・
使命感が増してきた・・・
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