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――歴211年 11月12日
手が震えている。恐怖が私の手を震わせている。生きていることを実感する為に今日の日記をつける。
いつもの無機質な機械兵とは違う存在。人類と同じ姿をしていながら、人類を滅ぼす側の存在。初めて、遭遇した。
全て、一瞬だった。黒い歪みの様なものがいくつも現れて、そこから光が降り注いだ。
私達の兵器は飴細工のように溶けて、消えた。恥も外聞も何もない、意味のない言葉を叫びながら逃げ続けた。私が生き残れたのは只の偶然に過ぎない。
あれが、あれを、倒せというのか。
あんな、人の形をしただけの化け物を、どうやって。
「ある兵士の手記」より抜粋
オリジナルキャラの短編集 @SHERT_HIKARI
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