月に溺れたわたし

超天使美少女めるてゃん

ぷ ロ ろ - グ


息を吸うようにわたしは貴方を見つめる

息を吐くようにわたしは貴方を想う


目を閉じて朝を待つようにわたしは貴方の為に涙を流す

目を開けて夜を待つようにわたしは貴方の為に愛の言葉を囁く


「貴方のことが大好きでとても愛してて、わたしの人生はきっと貴方の為にあるんだわ」


 嗚呼、なんて滑稽なのかしら、貴方への愛がいっぱい詰まったノートを勢いよく閉じると大きなため息をつく。

 もう、貴方はわたしのもとへは帰ってこないのだわ。だって、貴方はもうわたしのことを愛していないんだもの、それは当然よね、だってわたしは罪を犯したんだもの、愛される理由がないわ。

 けれど、少しわがままを言っていいなら、貴方がわたしを赦してくれるなら、世間がわたしを赦してくれるのなら、姉がわたしを赦してくれるのなら。

 否、わたしは赦されるべき存在じゃないわ、一生この罪を償わなきゃいけないのよ。


一人、暗い部屋の中で女はその光の宿っていない暗い瞳から一筋の涙を流す。

女は声をあげて泣き始める、懺悔の言葉を口にしながら、ただ一人居た大切な人への愛を口にしながら。


「わたしは、貴方の為に生きていたの。わたしには貴方しかいないの。」


「わたしから貴方を奪ったら何が残ると言うの?」


「貴方は今、何をしているのかしら」


「わたしは貴方のもとへ行けないわ、だって貴方は魔女の城に住んでるから」


「だから、ごめんなさい、会いたい気持ちでいっぱいなのに会えないなんて。そんなの、目の前に美味しいケーキがあるのに食べれない子供みたいじゃない。」


「こんな思いになるなら、貴方も一緒に」



殺しておけばよかった、なんて。



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