悪役令嬢が最強ギターに転生。ロック界にひとこと言わせてもらうわ!

pizmo

スージーさんはご機嫌斜め

私の名前はスージー。赤いギター。

これもなんかの縁だから、詳しく自己紹介させていただくわ。

アメリカのポール・リード・スミスさんのところで生まれたの。


私は特別なギター。特別注文で作られたプライベートストック。

そこらのギターと一緒にされたら困るわ。最強なのよ。

細かいスペックは割愛するけど、とにかくいい音でゴージャス。


なんでギターが泣かないで話すんだですって?

職人さんが心をこめて作ると、そのものにも魂が宿るのよ。


実は悪役令嬢として何不自由なく豪華絢爛な暮らしをしてきて

ある日突然、正義の味方とやらに討伐されて気がついたらギターに。

まぁ、悪いことは沢山してきたし、悪そなやつはだいたい友達だし。(謎)


ギター生活も悪くはないわ。


でも、主がテクニック不足なので物足りないことはあるわね。

エリック・クラプトンやジョン・メイヤーだったらと思うこともあるけど

浮気者だし扱いは雑だし、ボロボロになってしまうのは絶対に嫌。


だから、ろくに練習もしないでいつも磨いてくれる今の主が大好き。

わがままは聞いてくれるし、悪役令嬢時代を思い出すわ。(遠い目)


でも、今はギターとしての誇りがある。


一昔前まではロック界の主役だったのに今はどうなの?

ひとこと言いたい!なんでギターソロがないの?


ステージでスポットライトを浴びるのはいつもギターで

ボーカルさえも、おまけのようなものだった。

延々と続くギターソロ。観客の視線を一身に浴びて光り輝く。


ヒット曲には名ギターソロありだったのに今はどう?

ソロパートどころかギターがない曲もある。信じられない。


ロックは呆れるくらい暴力的で悪役なくらいで丁度いい。

体の奥までしびれるようなギターソロを奏でて欲しいわ。


でも、ギターを壊すのだけは止めてね。(汗)

イケテルと思っているみたいだけど、カッコ悪いわよ。

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