食い違い
勝利だギューちゃん
第1話 家庭教師
アパートへ越してきた。
2LDKでオートロックの、かなり近代的なアパート。
家賃は、ただ。
怪しい物件かというと、そうではない。
僕が、ここの息子かというと、それも違う。
赤の他人が経営している、アパートだ。
どうしてこうなったのかは、長くなるのでやめておく。
ちなみに、社会人だ。
かたぎのサラリーマン。
無職ではない。
安月給だが・・
でも、ただには条件がある。
それは、大家さんの娘である、高校生の家庭教師をすること。
それが、条件だった。
少し向こうに割が合わない気もするが、大家さんはそれでいいと言った。
僕をみて、「この人は人畜無害」と思ったのだろう。
僕も、20歳を過ぎているので、年頃の女の子に興味がわかないといえば、ウソになる。
ここの、大家さんの娘は、とてもかわいい。
100人がいたら、100人が、かわいいというだろう。
ただ、勉強も当然できて、いつもトップクラス。
ある科目を除いては・・・
それが、社会。
社会だけは、苦手のようだ。
その社会は、僕が唯一得意としている科目だ。
そこで、教える事になった。
で、今日から始めるわけだが・・・
「お兄さん、よろしくお願いします」
「よろしく、お嬢さん」
「名前で、呼んでください。お兄さん」
「えーと、由美ちゃんだったよね?」
「ちゃんは、いいです。由美と呼んでください」
「わかった。由美、始めようか?」
「はい。先生」
「お兄ちゃんでいいよ」
「わかったよ。お兄ちゃん」
いいなりタメ口になった。
まっ、いい。
この方が、僕もやりやすい。
しかし、勉強を初めて見て、驚いた。
僕は、図書館に通う事となる。
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