始まりと続きの合図

Len

新入生です!よろしく!

松田ゆうき(まつだゆうき)


 学とは小学校の時時出会い、それがきっかけで野球好きな女子になる

突然、中学で転向した学との再会に戸惑う

 

近藤 学(こんどうまなぶ)


 ゆうきの幼馴染で中学に転向したが高校で再会 野球部一年生で期待されている

 

武内 美和(たけうちみわ)


ゆうきとは中学時代ライバル校、ゆうきとは対照的におっとりとしている 高校でゆうきの同級生になる


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目指していた高校に無事合格。

部活動に力の入った高校に入れたのは中学からずっと続けたソフトボールで、注目された後押しもあった。

とは言っても、元々少年野球に混じって、女1人で野球ばかりしていたのが、中学のソフト部ではまわりより一、二歩リードしていたからでもある。

男子に混じって、野球をしたきっかけ。

それは幼なじみが野球をしている姿を、素直にカッコイイと思った。

野球ってカッコイイ、そんな単純なキッカケで大好きになってた。


[ピンポンパンポーン♪]


 「新入生の皆さんは、体育館にあつまってください。繰り返します、新入生の皆さんは、体育館に集まって下さい。」


不慣れそうな声の校内放送が流れた。



「ふぅあーー、新入生かー。ま新しい制服!一気に緊張するなー。どんな子がいるんだろ、周りは文科系の強い学校行っちゃったし、新しい友達、作るぞー!」


私は意気込み、新たに思いっきり蹴伸びをした。



「松田さん、だよね。ほら、私覚えてる?中学の時よく部活の親善試合で・・・。」


不意に、けれど遠慮がちに声をかけられた。



「あ!武内さん!?同じ高校うけたんだ。覚えてるよ、武内さんところ、強かったもんね。そこでエースしてるんだもん、目立ってたし、かわいいし。」


武内さんは大きく手を横に振りながら、否定した。


「そ・・・そんなことないよ!私は...そんな・・・それより松田さんの学校強かったよ!とくに、松田さんの守備と攻撃、私なんかより目立ってた。私の学校で松田さんのファン、結構いたんだよ?」


私は照れながらも、少し困り気味に答えた。


「ちょっと、ファンなんて・・・うれしいけど、なんか複雑だな~。武内さんはうちの学校の男子ファンがすごかったから。」


武内さんは頬を赤らめて


「あ~もう、恥ずかしいからこれでおしまい。えっと~武内さん、じゃなくて、美和でいいよ。これからよろしくね。」


本当に恥ずかしかったのだろう、すぐに話を切り替えた。


「あ、じゃ私もゆうきでいいから、うん、これからよろしく。」


笑顔で返事をすると、美和ちゃんはハッとなって言い出す。


「そうだ、呼び出しされてたね。早くいかなきゃ、一年生が早々遅刻なんてしたら・・・。」


「まずい、まずい。それやばいね。ごめんね、美和ちゃん、話し込んじゃって。一緒いこ!」


「うん、ゆうきちゃん。」


 

美和ちゃんは、私と違っておっとりしているけどしっかり者。本当にすごいピッチャーで、試合中の顔とは全然違うのにちょっとおどろいた。

多分このギャップが、男子人気にもなったんだろう。新学期早々、ライバルだったこが最初の友達になれたことにすごくうれしかった。・・・のはずだった。


体育館に行って教室に戻るまでは。

 


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