国家の最終兵器って基本的に日の目を見ないよね
「最終兵器……?」
そんなにやばいのか。
「具体的にはどういったやつなんだ?」
「それはわたくしから説明いたしましょう」
お后様が口を開く。
「まずは自己紹介しておきましょうか。わたくしはこのランガル王国王妃であるマレイユと申します。
物騒だな!
「とは言っても本当に爆発を起こすような能力であるわけではありません」
ほっ。
そこは一安心か。
「それ以上の結果はついてきますけど」
いやなんて!?
以上?
どこが?
「私は宙から星を落とすことが出来るというものです」
天変地異か!!
「ただ、大きさは指定できないのでどういった規模になるかはわかりません。下手すれば……」
「こちらも全滅、と」
「その通りです」
そりゃ
「そんな凄い能力はどうやって手に入れたんだ?」
「戦時中に謁見の間のバルコニーで星を見ながら、『あの星が落ちてきたらこの戦争も終わるのかしら』と思ったのがきっかけだったと記憶していますわ」
軽いな!
二つ名は王様がいなきゃだし、なにか功績ないとなんじゃないの?
「私は元々MPの総量がかなり多かったのですよ。それもいるだけで周りに影響を与えてしまうくらいには」
なるほど。
世界に影響を与える資質が段違いだったってことか。
「そしてその時に王様は玉座で就寝なさっていて、条件が満たされたのだと考えられます」
そんな感じで二つ名って貰えていいのか。
「神様も案外適当なのかもしれないですね」
レインが感想を述べる。
まぁ、二つ名の明確な基準とか無さそうだし。
「で、ここにいる人間は俺たちのことを味方だと理解してくれているってことでいいのかな?」
周りを見回しながら確認する。
「キラ様の言葉が無かったらとても許容できるものではなかったが……」
一人の女性が口を開く。
「軍事顧問殿と一番隊隊長が信じると決めたのだ。我々はそれに従うのみ」
その隣の男性があとを引き継ぐ。
あれ?
お前ら?
「もしかして双子か?」
「「そうだが?」」
二人は栗毛色の癖っ毛で、中性的ないでたちだ。変装されたらわかんないかも。
女性のほうの胸をどうにかしたら…。
はっ!
レインから殺気が!
ご飯がなくなっちゃう!
話題を変えなきゃ!
「ってかキラ。お前一番隊隊長とかいう大層な立場だったの?」
「まぁ、こんな緊急時以外役に立たない役職だし、理由も僕の能力が先陣に向いてるからだよ」
ってことはさっき一番隊隊長が直々に俺たちを迎えに来たのか……。
さすがに自由奔放だな。
「窮屈なの嫌いなんだよね」
いい笑顔で言うな。
「そろそろよろしいですか?」
俺たちのやり取りを黙って聞いていたマレイユ様が口を開く。
あ、そういえば、
「口の利き方は改めたほうがいいか?」
「それは大丈夫です。あまり頓着するほうではないので」
ならいいか。
周りからの{猜疑}の感情がすごいが……。
「で、本題は?」
「【
だろうと思ったよ……。
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