楽な世界など存在しない
@Katabo
プロローグ
ある男がこの世界にいた。そして彼は決断した。
気がつくと、部屋の中から縄を探していた
クローゼットの箱から見つけたその縄を輪にする。
それを天井へ吊りかけ、その下に椅子を置く。
全ての準備は整った。
異世界に行ってみたい。それが彼の思いだった。
別に不自由な生活をしていたわけじゃない。でも将来に対する漠然とした不安があった。
椅子に登り、首に輪をかけたが、なかなか決心がつかない。それどころか心臓がバクバク動き、死を恐れているよ感じがあった。
そして椅子を、勢いよく蹴り飛ばした。
その瞬間、首が圧迫され、血管が閉塞し、脳に血流が行かなくなる。同時に呼吸ができなくなるが、苦しいということは感じない。
次第に視界が激しい光に包まれ、脳に残留していた酸素が使い果たされ、気を失った。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます