第24話 避難先へ

 校舎を呑み込んだ闇の渦はそれ以上広がらず、小さくなって消えてしまった。校舎や体育館はなくなってしまい、学校は更地になっていた。


「ここにいても仕方がない。安全な場所へ行こう」

 

 トリニティの意見はもっともだ。

 しかし、星子は食い下がった。


「学校どうするの? 無断欠席は不味いよ」

「学校無くなっちゃったんだからいても仕方ない。ここは避難優先だ」


 私の言葉に星子が頷く。

 トリニティが私たちを連れて向かった先は三谷の自宅だった。


 そこは廃業した工務店を買い取ったもので、一階は怪しい研究施設になっていた。

 トリニティが先に入り、手招きをする。私たち三人も中へ入っていった。


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