第10話 索敵は屋上で

 私に刺激されたのか、羽里も星子に告白しようとしている。

 星子を放課後屋上へ呼び出したのだ。


 気が気でない私は屋上へと先回りし、二人の様子を見張ることにした。


 約束の時間に羽里は屋上へと来ていたが、星子の姿はない。

 この馬鹿、どこかで妄想にふけっているに違いない。


 星子を探して連れてくるべきか、

 私は真剣に悩んでしまった。


 あ、私にとっては無視された方が都合がいいのか。ははははは。

 

 私がその事実に気づいた時、屋上へと人が入ってきた。

 男女二人の声がした。

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