やさしく、子に読み聞かせるような語り口の童話です。言葉のチョイスが自然体で、ときにユーモラスな響きが楽しい。クリスマスならではの奇跡、でもその奇跡は神々しいものとは違います。ほんの少しの祝福であったり、優しい魔法であったり。動物たちを、子どもたちを見守る視線の先に、小さなハッピーエンドが待っていることでしょう。読む季節を限定したりは、決してしませんが、これほどクリスマスイブが似合うお話もありません。寒い冬の夜、ほんの少し気持ちを暖めたい方へオススメしたい作品でした。