君が変して ~6月14日の隕石~
熊雑草
プロローグ
六月十四日――。
その日が特別なのを世界中が知っていた。宇宙から小型の隕石が地球に落ちるのを何処かの国の何処かの宇宙に関連する組織が見つけ、人々は燃え尽きる隕石の天体ショーを見ようと夜空を見上げていた。
落ちる場所は、日本の×××県、×××市。
数日前からの空模様が、どういう訳か×××県×××市×××町の単位で晴れ上がり、それ以外の場所は雲で覆われるという異常現象が起き、小さな町に多くの人が集まる中……。
――遂に隕石が落ちた。
真っ赤に燃え上がり、一瞬で燃え尽きるはずの隕石は、人々の前で緑色に発光して町全体に弾け、その発光はオーロラのように広がって数分間の何とも言えない芸術を夜空に描き続けた。
町で起きていた全員が言葉を失くして目を奪われ、それを捉えたテレビ局のカメラは翌日から何度も繰り返し放送した。
それほどのものなのに……。
当日、町に居た人間の中で無視して眠りこけていた人物が二人居た。
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