現代兵器使ったら異世界で無双できるなんて誰が言った?
ぶなしめじ
序章
第1話 プロローグ
俺は自分ができる人間だなんて思ったことは1度もない。
別に引きこもりだとか社会不適合者だったとかそういう訳でも無く、ただ才能がないだけ。
勉強をしても平凡。運動をしても平凡。
突出した何ががない。だから人生が楽しいだなんて思ったことは1度もない。
そんな俺は思った。
この国で俺の居場所はあるのだろうか?
現代においてスキルの高い人材を欲している日本に、平凡で何もない様な俺が生きる術はあるのだろうか?
そんな俺は日々のバイトで稼いだ金を使ってアメリカへ行った。別に深い意味は無く、ただ気分転換になればいいなと思ったからだ。
ただ、そこから俺の人生は変わった。
現地で銃に触れ、興味を持った。元々父が警察官だったためだろうか?
そこで俺は現地での滞在時間を伸ばし、銃の構造、仕組み、撃ち方など様々な事を覚えた。バイトをしながら学校に通い、たくさんの友人ができた。
初めて楽しいと思った時間だった。
そして日本へ帰る日。現地で出来た友人から思わぬ誘いを受けた。
「アメリカで軍を目指さないか?」
もちろんそう簡単な訳ない。だが俺は断らなかった。
日本に居てもやることはないのだから。
こうして3年後、俺は軍にいた。
グリーンカードの抽選や入隊試験など色々あったが、新米として先輩や同輩と仲良くやっていたし、何より人生が楽しいと感じた時間は初めてだった。
そうしてこれからアメリカで第2の人生を謳歌する⋯はずだった。
2001年 9月11日。アメリカ同時多発テロ事件が起きた。
そして休日で出かけていた俺はワールドトレードセンターの瓦礫の下で死んだ。
そう。「俺」は死んだのだ。
ではこれは誰の独白なのだろうか?
この「俺」は今の「俺」では無い昔の「俺」だ。
俺は今、別の世界にいる。
天国での独白? いや、違う。 人はこの世界に名前を付けているではないか。
現代とは「異」なる「世界」
そう
異世界での独白だ。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます