第20話 国際連邦総長との会談
夕方になり、国際連邦総長との会談を行うことができた。
「初めまして、使徒タカシ様。国際連邦の総長を務めていますトルトと申します。こちらにおりますのがこの都市の神殿で大神官を務めていらっしゃるハルタ様です」
「初めまして、神の使徒を務めるタカシです。こちらにいるのはアクレア帝国の転移事件の被害者でその集団の代表のサユリ校長先生とサオリ先生です。彼女らには鶯シティーの代表をしてもらっています」
「「よろしくお願いします」」
「さて、お忙しいところ会談の場を設けていただき、ありがとうございます。さて、議題ですがこちらからは都市国家承認と国際連邦加盟と悪魔討伐の件。そちらからは領土クレームの件ですよね」
「はあ、ご存知でしたか。流石ですね」
「さらに言えば、パルハ辺境伯から鶯シティーについてクレームが出ているのですよね」
「はい、彼がこのような暴論を振り回すとは。はっきり言って参っています。私たちはパスロの森には介入しないことになっているのに。新しくできた街は最も近い自分たちの領地だと主張しています。大変に困っています」
「そうでしょうね。いつもの辺境伯ならこんな主張をする人でしたか?」
「神の定めたことを尊重し、鶯シティーの承認を率先して行う道理のわかる人物です」
「辺境伯はいつ頃から変わったのでしょう?」
「確か、一月ぐらい前からですね」
さあこれからどうする。
悪魔について教えておかしな反発を持たれないか?
辺境伯にはこれからは味方になってもらいたい。
辺境伯にかかっているコントロールを皆さんの前で解除して悪魔を倒すか。
その時に辺境伯の妻がどうなる。
精神魔法の使用は禁じられているし、どうしたらいいのだろう。
「使徒様どうしましたか?」
ハルタ大神官が訊いてきた。
「大神官様はパスロシステムへアクセスすることができるのですよね?」
「はい、ほとんど使ったことがないのですが」
「辺境伯とその家族について問い合わせてください」
「わかりました・・・・・・え、そんな」
「ハルタ大神官どうしたのかね?」
「パルハ辺境伯が中級悪魔に操られています。その中級悪魔は辺境伯の妻に化けています。家族も領地で幽閉されているようです」
「そういうことです」
「どうしましょうか?」
「皆さんの前で辺境伯を正常に戻すことが必要ですよね。辺境伯自身に悪魔を討伐してもらえるようにしたいところです。もちろんお手伝いします」
その後翌日の国際連邦臨時総会でどうするかということを時間をかけて話し合った。
道筋はできた。
もちろん鶯シティーの承認と国際連邦加盟の方向性も合意できた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます