第二十回・トゥリーズ水着コンテストpart4
ウオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオォォォォォォッッッッ!
気づくと、俺も観客の一人になって歓声を上げていた。
ガロン爺さんは観客を制して、
「ルールはシンプル! ワシのカウントに合わせてスクワットをするだけ! そして最後まで残っていた者が勝者となる!
よいか! 挑戦者たちよ! そなたらの戦いは、ここにいる男たちの目に焼きつけられ、その勇士は未来永劫、この街で語り継がれてゆくことになるじゃろう!
歴史に名を遺す覚悟はあるか!
伝説となる覚悟はあるか!
さあ、準備を整えよ!
行くぞ!」
この大会が終わったら、全身の血管が切れて死んでしまうんじゃないだろうか。そう思わず心配したくなるガロン爺さんの絶叫で、第二回戦の火ぶたが切って落とされた。
1! 2! 3! 4! 5! …………
カウントが開始され、それに合わせて挑戦者たちがこちらを向きながらスクワットをする。ある者は大胆に、ある者は恥ずかしげに股を開きながら。
そして早くも二十回を過ぎた頃には、ちらほらと尻餅をつく者たちが現れ始めた。
だが当然、ララとセリアさんはまだまだ余裕の様子。
ララは言うまでもないとして、セリアさんもれっきとした冒険者なのである。二の腕と太ももはいつまでもぷにぷにで柔らかそうだが、そこらの女よりも間違いなく体力はある。
34! 35! 36! 37! …………
ガロン爺さんのカウントに唱和する観客たちの数が次第に増えていき、場が異様な熱気に包まれ始めている。
俺はそれを金属の肌で感じながら、スキル・《狙撃》を発動して熱戦に目を凝らしていた。
屈んだ時に、膝の上に載ったり、その間にむにゅりと挟まってしまったりする大小のおっぱい。
上まで身体を持ち上げたときに、わずかにぷるんと揺れてしまうおっぱい。
顔を赤らめながら歯を食いしばって、何かに耐えるようなその表情。
意図せず出てしまっている喘ぎ声。
そして腰を落としたときにちらりと見える、股の合間の小さなふくらみ……。
何ひとつ見逃さない。
俺は全神経、全精力を傾けて挑戦者たち(主にララとセリアさん)を見つめて――そしてふと気づくと、残っている挑戦者はたった五名になっていた。
ララとセリアさんは順当にその中に残っている。やはり、最後は二人の一騎打ちになるに違いない――はずだったのだが、
「マズい」
再びスキル・《狙撃》を発動した直後、俺は思わずゾッとする。
「どうした?」
「よく見ろ、セリアさんの胸を!」
「胸が……どうした?」
ステージから離れたここからでは、まだよく解らないのだろう。だが、セリアさんの胸をほぼゼロ距離で凝視していた俺はすぐに気づいた。
セリアさんのやわらか巨大プリンをどうにか隠しているビキニが、次第に内側へとずれてしまっていっていることに。
なおマズいことに、セリアさん自身もそれに気がついていない。もしあれがあと数センチ――いや、数ミリでもずれてしまえば、その頂きに載っているサクランボが顔を出してしまう。
そんなことは、させない! ここにいるような有象無象の男共に、セリアさんの尊厳を傷つけさせはしない!
セリアさんの乳首を見ていいのは――俺だけだ!
『アクセプト』
(ララに知られたら蹴り飛ばされるに違いない)俺の強固な意志が、俺の中の壁を打ち破った。
『スキル《瞬間移動》をダウンロードしますか?』
ああ! 頼む!
時間がない! 小さなビキニでは、あのずっしりたっぷりなふくらみをいつまでも支えてはいられない。もう数秒後には《決壊》してしまう!
『スキル《瞬間移動》――ダウンロード成功』
同時、俺はスキルを完全に理解する。
移動ができるのは、目視ができる範囲内だけ――
その制限から察するに、これはあくまで、《瞬間移動》としては初歩的なスキルなのだろう。だが、今はそれで構わない!
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