第60話 扉の奥
Reila
夕方いつものようにインスタグラ厶の
写真にメッセージを添えて投稿する
昨日までの写真を眺めていると
京都で撮った大量の写真
その中にひときわ目立つ貴宝寺の写真
あっ、この写真投稿したらまずいかな
石碑の奥の扉が開いた瞬間の写真
誰かが見たら大騒ぎになるかもしれない
急いでその写真だけ削除をする
削除しますか?
はい
Haru
カチャカチャ
新しいゲームの製作がはじまり
今回もプログラミングチームに
抜擢された
また忙しくなる
コーヒーを飲みながら気分転換に
何を調べるわけでもなく
ネットサーフィンをする
ん?
カチ カチ
これって
貴宝寺の写真だよな、しかも扉が開いてる
ということはこの写真を撮った人は.....
カチャカチャ
Rito
京都から帰ってきて改めて思うこと
あの石碑にあった
己が達した時
これはレベルのことを言ってるんだと
はじめは思っていたが
20才に達したら
この世界でいう成人になったらという
意味だったのだろう
で、あの日扉が開いた
Rei
扉の奥の世界
あそこにいる人たちは
ここの世界の人たちとは違って
表情がなかった
ただひたすら行ったり来たりしているだけで
機械的に動いてる印象だった
声ををかけた時も反応はしたが
返事が返ってくることはなかった
Rito Rei Reila Haru
あれから色々自分なりに考えて
一つの答えが出た
あの扉の奥の世界は
Dimension Elevatorにあった
3.5次元世界なんじゃないかって
その下にあった真っ黒な世界
あれは闇の世界なんじゃないかって
もしそうだとしたら
はじめに降りてくる時に聞いたように
3分に1回監視をしている
もし監視に見つかったら
ペナルティもしくは転生終了
本来立ち入り禁止区域であること
誰が一体何のために
この世界とつないだのだろう
特別missionと関係しているのだろうか
監視からうまく逃れる方法は
あるのだろうか
あるとしたら監視中かどうか
どうやって見分けるのだろうか
もし5分を過ぎても
外の世界に戻らなかった場合
どうなってしまうんだろうか
それからもう一つ
石碑に書いてある
扉を何度も叩く者現実世界へと反映する
この言葉は何を意味するのだろうか
すべてをふまえると
二度とあの石碑には近づかないというのが
本来は正しいだろう
今思うこと
あの世界は今回のmissionと
関係している気がする
次は慎重に
監視に見つからないように
行動をする必要がある
監視に見つかると司令センターに
連絡がいき
即、転生終了となるだろう
かといって
二度と行かないという選択肢はない
次に行く時までに対策を練らなければ
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます