第26話猶予期間
あと4日で俺のmissionは終了する
この決断に迷いはない
ただ一つ、Reiちゃんを
この世界に残していくことが気がかりだ
今の俺にはReiちゃんがすべてだから
またいつかどこかで会えるかな
すれ違うだけでもいい
また会いたい
君は今回の任務をクリアしたら
魂のレベルが上がるんだね
それに俺は君の片割れではない
だから
もう出会えない確率の方が高い
それでも気持ちは
想いは
時に奇跡を起こすって信じてる
時に宿命すらも変える力があるって
信じてるから
今日はもう学校は終わってしまった
今日が終わってしまったら
一緒にいられる時間はあと3日しかない
今からReiちゃんの家に行こう
もう遠慮してる場合じゃない
走って走って
必死に彼女の家をイメージして
どれぐらい走っただろう
息が苦しくてもう走れないかもと思った瞬間
あっ、見つけた
はぁはぁはぁ
ピンポーン
「はい」
「すみません
Reiちゃんいらっしゃいますか?」
「どちら様ですか?」
バタバタバタ
「Seiaくん
お母さんごめんなさい
急用があるの
お稽古はちゃんとするから
今日は見逃して」
「Rei!」
「Reiちゃん突然ごめんね」
「ううん
ずっと心配してた、Seiaくん大丈夫?
これからも一緒だよね?」
「そうだ、Reiちゃん公園行かない?」
「....うん」
「決まり!」
Seia Reiちゃんと思い出たくさん作るんだ
最後の思い出
いなくなることは言わない
Seia「Reiちゃん何して遊ぶ?」
Rei「私、友達と公園にくるのはじめて
やりたいことたくさんある」
Seia「Reiちゃんの好きなことしよう」
Rei「うん、ブランコしたい」
Seia「後ろから押してあげるから
Reiちゃん乗って」
Rei「ありがとう」
彼女と暗くなるまでひたすら遊んだ
すべてを忘れて
今日が今までで一番楽しい
彼女との距離を今のうちに
目一杯縮めるんだ
そう、いつかまたどこかで
会えると信じて
今のうちに彼女との縁を
切っても切れないようにするんだ
「Reiちゃんまた明日も
放課後遊ばない?」
「明日はバレエ......
うん、明日も遊ぼうね」
「良かった
明後日も遊ぼう」
「うん明後日もその次もまたその次も
ずっと遊ぼうね」
「う ん ...」
Reiちゃんごめんね、あと
3日しか遊べないんだ
「Reiちゃん今日も帰ろう」
「うん」
「今日はシャボン玉しない?」
「うん!」
「Reiちゃん帰ろう」
「うん」
「今日は何したい?」
「うーんとね
今日はー、そうだ鉄棒教えて
私バイオリンしてるから
いつも体育見学でしょ
だから全くできないの」
「大丈夫なの?」
「大丈夫、教えて!」
「分かった」
「やったー」
Reiちゃん明日で最後なんだ
あと1日
「一緒に帰ろう」
Reiちゃんから帰ろうって言ってくれたの
はじめてだね
「うん!帰ろう」
「今日近くの小川に行かない?
おやつ持ってきたの、一緒に食べよう」
「うん、行こう」
Seia 悲しいけど泣かないよ
最後まで楽しく過ごしたいから
Rei「今日ね、サンドイッチ作ってきたの
お手伝いさんに教えてもらって」
Seia「Reiちゃんちお手伝いさんいるんだ
すごいね!」
Rei「すごいのかな、私は普通がいいな
今毎日が楽しい」
Seia Reiちゃんごめんね
Seia「そろそろ暗くなってきたね
帰る?」
Rei「えっ、あと少し」
Seia「じゃあ、もう少しだけ」
Rei Seiaくん
今日が最後だって私知ってるよ
私はどうしたらいい?
何ができる?
あなたにお礼がしたいの
あなたはどうなっちゃうの?これから
どうしたらこれからも一緒にいられる?
あなたがいなくなったら
私はまた一人だよ
Seia「Reiちゃん....もう7時だよ
さすがに帰らないと
お家の人が心配する」
Rei「えっ、うん.....
また、明日......遊ぼう......ね?」
Seia「う.....ん......遊ぼうね」
Rei「約束だよ」
Seia「うん.....約束」
Seia Reiちゃんに出会えたこと忘れない
出会えて良かった
Rei「バイバイ、また明日ね」
Seia「うん、また明日」
Seia あっ、Reiちゃん泣いてる
そっか、気づいてたんだ
嘘が下手でごめんね
泣かせてごめんね
はぁ
3次元は終了か
明日の朝Keiが迎えにくる
Rei Seiaくんもう会えないんだね
あなたはどこに行くの?
違う場所に行くの?
それとも
あなたの転生は終了なの?
私、必ず探すから
あなたは私に光を与えてくれた人
忘れないよ
Miiaと連絡がとりたい
聞きたいことがたくさんあるよ
Seiaくんを止める方法はもうないの?
どうして
こんなに大切な時に連絡くれないの?
いつも見守ってるって言ってたのに
今緊急事態だよ
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