第11話 レッドドラゴンチーム

メイリとミリィのパートナー契約も無事?終わったが、徐々にメイリが契約のキスをした事に実感が湧いてきて、


「///わ、わ、私、女性とキスをしたんだ(テンション下がり)」


メイリは気落ちすると、ミリィは「?」な顔をする。そして何故気落ちするか分かると、


「そう、メイリは初めてだったのね♡」


ミリィはメイリを見ると、何故か上機嫌に言います。そんなミリィを見たメイリは、「もしかして女好き?」とミリィをチラリと横目で見て思います。で、メイリはクラリスに、


「せんぱ〜い(泣)このキスってファーストキスとしては無効ですかあ〜(また泣)」


「う〜ん、どうかしら?」


クラリスは自分の目の前の魔法エンジンの計器類などを見ながら話す。クラリスは機関の制御システム担当か。


「チ〜フ〜(泣)」


「まあ、そんなに気にするなメイリ。好きな男が出来たら『貴方としたのがファーストキスです』と言ったらそれがファーストキスになるんだからな」


そんな事を言いながらあはは!と笑うギルシェ。


「まあ、男なんて単純な生き物だからな!」


「へぇ?い、今のは誰ですか?」


メイリが驚いてギルシェに言うと、ギルシェは手をポンと叩くと、今気づいたかのように、


「おっと!忘れてた!この機体の肝心な奴を!ブルー!」


ギルシェが言うと、ギルシェが座るキャプテンシートの前の半球体の中に、


「龍?‥‥ドラゴン?‥ブルードラゴン!」


「初めまして、メイリ=バアウア!私がこの機体を制御、そしてこの機体自身のブルードラゴンだ!」


そう!この機体はドラゴンと機械が融合している。この機体もあの、ケイト=クシャクが開発したものだ。その昔、このアンダーワールドにはドラゴンの四天王がいた。だがある日を境に急に姿を消した。だが、そのドラゴン達を見つけたのがアンダーワールドの女神アース。

しかし、女神アースが四天王を見つけた時には四人とも命が危うい状態だった。何故そうなっていたのかは未だに謎。四天王のドラゴン達も話そうとしない。


「あっ!はい!こちらこそ、よ、よろしくお願します!‥‥え〜っと、ブルードラゴンさん」


「メイリ=バアウア、私の呼び名はブルーでよい!」


「あっ!はい!‥ブルー」


「うん!」


こうしてメイリはブルードラゴンとも緊張した挨拶を済ませた。そして、ギルシェが、


「ヨシ!全員最終チェックに入れ!」


「「「了解!」」」


各々が最終チェックをしている時、メイリの前にある通信機に管制室から応答が入った。


「チーフ! この機体の前に緊急発進する機体があるので、ブルードラゴンはこの場で待機だそうです」


ギルシェはどこの機体が?と考えた。そしてブルードラゴンよりも緊急発進しないと行けない理由を。


「どこのチームが?‥‥‥まさか!」


ブルードラゴン機の前方に赤色の機体の後ろ姿がギルシェ達の前にカタパルトに乗って現れた。


「レッドドラゴン!‥そうか別の異世界に奴が現れたのか!」


ギルシェは顔を強張らせながら呟く。ウインクやクラリスも同じ表情をする。ただメイリだけはまだ、わからなく、


「クラリス先輩、どうして私達が後に発進なのですか?」


と聞くと、クラリスは真剣な表情でウインドの外に見える機体を見ながら、


「あれはレッドドラゴンチームの機体!」


レッドドラゴンチームは魔人殲滅に特化したチーム。魔人が現れると優先的に発進する事が出来るチーム


「えっ!じゃあ‥‥‥」


「そうよ、何処かの異世界で魔人が現れたのよ!」


魔人とは魔物が進化した姿。魔物は殆どが魔法を使えないが、魔人に進化した場合、魔法が使えるようになる。その魔法のによる破壊力はかなり強力らしい。


『レッドドラゴンチームが先に行くと言う事は、魔人が現れた異世界はかなりやばいのかもしれない』


ギルシェが前方に見えるレッドドラゴンの機体の後ろ姿をそう思いながら見ていた時、ギルシェに通信が入った。それはレッドドラゴンチームのチーフ、エルゼ=マフィンからだった。



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